現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

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2018年7月29日日曜日

8月12日(日)より8月16日(木)まで、夏季休暇とさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

 セイシェル訪問

9年ぶりに訪れたセイシェルですが、滞在した1週間の内、晴れたのは最後の2日間だけでした。セイシェルは南緯4度に位置し、赤道近くですが一応南半球なので、この時期は冬なのです。モンスーンが強い風を運び、夜は肌寒い程で、エアコンがなくてもさほど暑くはありません。その地に10年半も住んでいたので、友人も多く、みんなと会うだけで、時間が足らないほどでした。快晴の日がほとんどなかったため、風景写真はありませんが、現地人の中で最も仲の良かったアーティストを紹介致します。


彼の名は、Leon Radegondeといい、セイシェルで一番のアーティストです。私がセイシェルを訪れると、まず一番に彼を訪問します。2015年のヴェニス・ビエンナーレには、セイシェルも初めて参加し、彼ともう一人の友人が代表に選ばれました。


彼の横に立てかけた、真ん中の作品の一部アップです。


彼の家の入口辺りに飾ってあったオブジェですが、ヤシガニを獲るための網だそうです。


両側の3点は、随分前に彼が描いた肖像画で、真ん中にディスプレイされているのは、彼のお爺さんが使用していたジグソウ (のこぎり) だそうです。100年まではいかなくても、かなりの古物です。


これは、私がセイシェルでの生活を終え、帰国直前に購入した彼の作品で、2003年の作です。小さな作品は日本へ持ち帰ったのですが、これは幅が150cmあり、狭い日本の家では飾れないので、セイシェルに残したままでした。久々に観ましたが、やはり良い作品です。
ヨーロッパには、彼の作品のコレクターが多く、良い作品はすぐに売れてしまうのです。
彼の活力は毎晩の飲酒から生まれるので、久々にはしご酒に付き合い、飲酒運転をしてしまいました。セイシェルは、飲酒運転の取り締まりがないのですが、旅先で事故を起こしたくないので、注意しながら無事帰宅しました。

2018年7月25日水曜日

伊万里色絵盃



江戸中期に作られた伊万里色絵そば猪口ですが、口径6.4cm、高さ5.3cmと、酒盃とするには丁度良いサイズです。それにしても、伊万里のそば猪口には色んなデザインがありますね。現代に作られたのではないかと思うほど、モダーンかつシンプルな珍品で、あがり・発色共に良く、無疵です。

2018年7月18日水曜日

李朝鍍金厨子

半月もの間、休業していましたが、明日から営業再開しますので、またよろしくお願い致します。

商品の紹介も久々ですが、まずは、とても味の良い、珍品の厨子です。まるで鉄で作られたように錆びた風合いですが、銅製で、所々に鍍金が残っています。私の意見としては、金ぴかなものよりも、このように鍍金が剥げた状態の方が、侘び寂び感があり、素敵だと思います。時代の特定はできませんが、李王朝で仏教弾圧が酷くなったのは第4代世宗からだといいますから、それ以前、もしくは高麗まで遡るかもしれません。屋根の幅12.2cm、高さ11.8cm




厨子の両側には、甲冑を着けた兵士のような図が施されているのですが、仏を守る仁王像なのでしょう。





帰国

昨夜帰国しましたが、いや〜暑いですね。私が行っていたのは、過去に10年半住んでいた、インド洋の小国セイシェルと中東のレバノンなのですが、そのどちらよりも日本の方が暑く、成田空港から外に出て、熱気と湿度に驚きました。日本では、豪雨で多くの方がお亡くなりになられたそうですが、地球上のどの地域も異常気象の影響下にあると、この旅で認識しました。訪れた両国に付いては、後にまた報告致します。

以前と違って、日本のプロダクトデザインはかなり良くなってきたと感じていたのですが、日本を出国後、トランジットのためにストップしたドバイ空港で、やはりまだまだかと思ったのは、携帯電話のデザインからでした。私は8年前まで、撮影のため毎年海外へ出向いていたので、仕事先や友人との連絡用に、海外用の電話機を持ち、各国でSIMカードを購入し使用していました。10年前の日本の携帯電話は国内使用に限定され、海外のSIMカードが使えなかったのです。今回の旅行前に、以前使っていた電話機を出してみると、電池が膨れていて使用不可能、仕方がないので、ドバイ空港で新しいものを探すと、下の写真の携帯があり、購入しました。私は、日本国内で13年間同じ携帯電話を気に入って使っていたものの、長年の使用で故障がちになり、古い機種は修理不可とのことで、今年になってiPhoneに買い換えました。私にとって、携帯電話は単に連絡用のツールなので、スマホは必要なく、ガラ系と呼ばれる機種で十分だったのに、日本のどのメーカーもガラ系のデザインが酷く、私は元々Macユーザーだったため、結局iPhone購入になったわけです。今回買ったのはNOKIA製ですが、iPhoneのデザインよりも気に入っていて、日本のSIMカードで使用可能なら、是非使いたいと思います。

それと、東京から大阪まで、数十年ぶりに新幹線に乗ったのですが、車内のデザインや、特に座席の色・デザインには幻滅しました。グラフィックや建築・インテリアのデザインは世界で通用するのに、工業デザインは何故こうなのでしょうか。ヨーロッパまでは、まだまだ遠いですね。



2018年7月2日月曜日

臨時休業

先日にもお知らせしましたが、本日から7月17日まで、海外出張に出かけます。帰国後、1日だけ休養日をいただき、7月19日(木)より営業を再開しますので、またよろしくお願い致します。

2018年7月1日日曜日

異質のガラス作品

私は、若い頃から、美しいと感じたものを色々と入手してきたのですが、同種の作品でも、自分自身の魅かれるタイプが全く違ったりしています。自分の中に、静と動の両面を持ち合わせているようで、過去には、自然環境に身を置きたいと、10年以上もアフリカに近い島国で生活してきた反面、元々遊び人気質なこともあり、新しいアートシーンを生み出すニューヨーク等にも興味がありました。まあ、住むなら、できるだけ静かな環境を選びたいのですが。
最近入手したガラス作品を眺めながら、自分の好みに基準があるのかと考えましたが、言葉で表現するのが難しく、心の琴線に触れるものを選ぶとしか説明できません。

今日は、全く違った作風のガラス作品を2点紹介致します。ただ、これらは私のコレクションであり、商品ではございません。


これは、現代ものを扱われているギャラリーwadで、最近入手した、高さが僅か6cmという極小瓶です。秋田県で制作されている熊谷峻さんの作品で、関西では初個展だったそうです。ガラスに土や鉱物を定着させるという、オリジナルの技法で作られたもので、どの方向から観ても、良い表情をしています。


こちらは、渡邊明さんの切子盃です。10年近く前に、ギャラリー縄のコレクション展で、陶磁器が並んでいた中に、たった1点だけこのガラス作品があり、美しくモダーンな佇まいに魅きつけられて購入しました。ただ、後日、渡邊さんの盃をもう1点欲しいとインターネットを通じて探したのですが、どの作品も美しいものの、購入したいと思うものは見つかりませんでした。渡邊さんは、京都大学で哲学を学ばれたそうで、何故か、哲学を学ばれた後、工芸作家になられた方が結構いらっしゃるようです。気に入って買ったのに、たまに眺めるだけで、まだ一度も使っていません。