現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

Customers are able to talk in English at the shop.

2022年9月2日金曜日

企画展 『Favorites』

今日は、味の良い陶磁器を3点紹介致します。


まずは、江戸中期の御深井蓋付六角鉢です。蓋に描かれているのは、デフォルメされた松でしょうか、味わい深い絵です。蓋の裏側隅に1ヶ所ソゲがありますが、表からは見えません。かつては、御深井焼のビッグコレクターの所蔵品で、この手は、御深井焼初期の作でしょう。蓋のサイズ: 縦15.2cm、横18.2cm、高さ8.1cm (摘みの上まで)


こちらは、桃山〜江戸初期の弥七田織部中皿です。オモダカと千鳥がデフォルメされて描かれており、疵は、高台に1ヶ所ノミホツがあるだけです。灯明皿のように、真っ平らな作りになっています。直径20.3cm


最後に紹介しますのは、中国明代の南京白磁中皿です。無疵で、縁の虫喰いが味わい深い印象を与え、印刻と青みがかった白磁が素敵です。箱蓋に、白南京 菓子器 夏生軒と墨書きされていますが、夏生軒とは、堂本印象の作品を鑑定した弟 (堂本四郎) の号です。ただ、皿自体には、どんな箱書きも必要ないほどの魅力があります。見込みには全く擦り傷が見受けられないのですが、裏面に付いた古色から、頻繁に使用されたものと推察します。洗う際にも、常に注意深く丁寧に扱われていたのでしょう。直径21.3cm、高さ4.2cm