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2016年4月18日月曜日

夷酋列像


フランスのブザンソン美術考古博物館所有の、アイヌに関する絵画(夷酋列像)展が民博で開催中とのことで、今日はそれを観に行きました。18世紀後半に、飛騨屋という商家が交易でアイヌの労働者を雇っていましたが、商取引や労働環境の悪さから労働者が怒り、1789年に71人の和人商人を殺害するという「クナシリ・メナシの戦い」が起きました。翌年、松前藩士で画家でもあった蠣崎波饗(かきざきはきょう)は、藩主の命で、戦いを治めるため松前藩に協力した12人のアイヌ有力者の絵を描きましたが、それが夷酋列像とよばれているものです。ただ、描かれた12人の衣服は、和人との違いを強調するため、実際のアイヌの着物ではなく、中国や西洋をイメージするようなものだったのですが、その絵が評判をよび、諸藩の大名が数々の模写を作らせました。この特別展では、蠣崎波饗のオリジナルと多くの模写が展示されていて、どれもなかなかお上手な絵でしたが、アイヌの人たちは絶対に観たくない展覧会だなと思いました。その他にもアイヌに関するものが展示されていましたが、差別の極めつけは、源義経が平泉で死なず、蝦夷の地へ渡ってアイヌの人たちを跪かせている絵で、蝦夷地はあくまでも和人の土地だという意図があって描かれたと説明文にありました。日本だけではなく、差別は世界中に存在しますが、いつまでたってもなくならないのは悲しいことですね。





日本基督教団大阪教区社会委員会・講演集会  アラブのキリスト教徒から非戦・共生を学ぶ
日時: 5月21日(土) 14:00 ~ 16:00(開場 13:30)  場所: 日本基督教団 浪速教会(大阪市中央区高麗橋2-6-2)
講演者: 菅瀬晶子(国立民族学博物館研究戦略センター准教授)  参加料: 無料(会場でご寄付を募ります)

上記講演の情報がメールで送られてきましたので、お知らせ致します。講演の内容は次の通りです。

「イスラーム国」の映像や欧州での大規模な殺傷事件がニュースで流れるたびに、特定の宗教への恐怖を煽る声や、「平和のための」海外での「自由な」武器使用を正当化する声なども、聞こえてくるようです。
けれど、それなら、イスラームが興って以降、アラブのキリスト教徒たちが1400年近くものあいだ、イスラーム教徒たちと大きな戦争もせず共生できたのは、なぜでしょうか?
日本ではあまり知られていないアラブのキリスト教徒たちの、まさにイェスの時代から続く厚みと深み、そして今をとおして、武器に走らぬ共生の道を学びたい、と願います。どなたでも、お気軽にお越し下さいませ。