現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

Customers are able to talk in English at the shop.

2014年3月17日月曜日

企画展 『花の器 2nd』

いよいよ明日から企画展の始まりです。優品、珍品をはじめ安価なものまで、多くの器はブログでは紹介しておりませんので、どうぞ当店で現物をご覧下さい。なお、企画展中でも、国内ものとアラブの小品はそのまま店内に残しますし、春を迎えるにあたり、ガラス類も展示致します。それでは、みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

今日は、九州ものを2点と珍しいグラスを紹介致します。


江戸後期、種子島焼としてはわりと小振りの徳利です。種子島焼に関する文献は数少なく、最も詳しく書かれているのは日本工芸館が昭和56年に刊行した「種子島焼」です。日本工芸館館長であった三宅忠一氏が団長となり、昭和40年に現地で実地調査を行った際、島内にあった能野焼(よきのやき)と野間焼がそっくりで区別がつかないということで、現地の名士約50名が集まった席で、その地元の人々が自主的に野間のものも能野のものも合わせて種子島焼と呼ぶことを決定されたそうです。今回掲載しました徳利も能野焼ということで買っているのですが、上記しました理由で、私は種子島焼と表記致します。私は種子島のものが好きなのですが、これまで野間焼として売られている陶器を目にしたことがありません。戦前から能野焼は知られていたので、種子島焼の全てがその名前で市場に出されたのかもしれません。工芸館の本からすると、苗代川焼に酷似しているのは野間焼のようです。


幕末〜明治頃の黒薩摩小壺です。苗代川のくろもんですね。私は強いイメージのものが好きなのですが、珍しくころんとした壺を買いました。でも、このように丸くて可愛い壺を見ていると、緊張感がほぐれてほのぼのとした気分になります。


明治時代の型吹きグラスです。初見の薄手タイプで、私はビール好きではないのですが、このグラスならビールを飲んでみたいと思うほど魅かれ、購入しました。