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2023年8月17日木曜日

ナガ族羽根付帽子

夏季休暇が終わり、当店は今日から営業再開です。まだまだ暑い日が続くようですが、体調管理には十分にお気を付け下さい。
今日は、プリミティヴな珍品の紹介です。



ナガ族戦士の羽根付帽子です。帽子本体は、毛の付いた熊のスカルで作られていますが、小さめのスカルなので、子熊のものでしょうか。被った人物なしで、この帽子だけ見ると、シンプルでなかなか洒落ています。パリコレでモデルがこの帽子を被ってステージを歩いたとしても、違和感はないでしょう。20世紀初頭に活躍した多くの美術家が、プリミティヴな世界から影響を受け、自身の作品に昇華したと以前にブログで書きましたが、ファッション・デザイナーも同様に影響を受けているのです。30数年前、ロメオ・ジリというファッション・デザイナーがアボリジニの描いた文様をシャツにプリントし、私も買ったことがありました。私が若かりし頃はプリミティヴ・アートのコレクターだったので、今だにその分野でお気に入りのものを見つけると、笑顔になります。道端に咲いている花や野鳥、はたまた風景であっても、美しいものとの出会いが、私がこの世に生かされている中で、最も喜びを感じる瞬間であるのかも知れません。墓場に入るまで、そのような感受性を持ち続けたいものです。

余談になりますが、第二次世界大戦中、日本軍の無謀な戦略だったとされているインパール作戦では、『コヒマの戦い』と呼ばれている連合軍との戦闘で痛手を負いましたが、そのコヒマとは、ナガ族が住むナガランドの現在の州都なのです。