Francis Higby
先週のブログで "rest in peace" のタイトルと画像を掲載しましたが、それは、私が過去に住んでいたセイシェルで最も仲の良かった友人のドローイングです。掲載した前日、その彼が亡くなったと、他の友人から連絡があったのです。私のプライベート・マターなので、そこでは何の説明もしなかったのですが、彼はセイシェルの住人の中で、現代美術に関して最も造詣の深い人でした。
私のブログで、友人から貰ったものだと、Joseph BeuysとGuglielmo Achille Cavelliniのカード等を紹介したことがありますが、その友人というのが、今回亡くなったFrancis Higbyでした。若き頃の彼はアーティストで、元はイギリス出身ですが、ドイツに住んでいた頃もあり、多くのアーティストと繋がりがあったようです。ただ、ひょんなことからセイシェルに住むようになり、そこでは作家としてではなく、国の文化省で働いていました。家にいる時は、コツコツと好きなドローイングやコラージュを制作して楽しんでいたものの、私以外の人にはほとんど見せることもなく暮らしていました。Francis自身は葬儀をしないでくれと言い残したそうですが、彼の死を連絡してくれた友人は、彼と親しかった仲間達だけでも集まってイベントをするそうで、私に何かメッセージを欲しいと依頼があり、彼から貰った作品や印刷物の画像と文章を用意して送ったところです。
セイシェルを紹介するブログで、初回は昔の墓地の画像でしたが、二回目は、親友の遺物の写真になってしまいました。彼は、ポストカードサイズの作品を200点以上制作しており、25年程前にそれらの中から私の好みで選んで頂いたのが、下の画像のものです。画像中、下の段の中央が、若き日の彼の姿です。
ちなみに、Beuysは晩年にセイシェルを訪れ、その自然との関係をテーマとした本『Diary of Seychelles』が出版されています。私は随分前に買いましたが、今、Amazonで調べると1冊 (US$130) だけ残っていました。英文ですが、ご興味のある方はお早めにどうぞ。