現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

Customers are able to talk in English at the shop.

2017年12月30日土曜日

2017年 営業終了

当店は、本日で今年の営業を終了致しました。
ご来店いただいたみなさま、そして品をお買い上げいただいたみなさまに、感謝申し上げます。
厳寒の中、風邪など引かれませんよう、どうぞ良い年をお迎え下さい。



2017年12月27日水曜日

入れ墨器具



ビルマの入れ墨器具です。オブジェとして飾れるように台を作りましたが、パイプの下部が施術用の針になっており、上部には拝む姿勢の像がはめ込まれています。チン族等、ビルマの少数民族の間では入れ墨を入れる習慣があるものの、それらの部族に仏教が広まったのは第二次世界大戦後ですから、この器具はプリミティヴな部族のものではなさそうです。かなりの古色が付いていますから、19世紀以前のものでしょう。高さは台を含め34.5cmです。

2017年12月20日水曜日

陶製小皿

今日は、2種類の小皿を紹介致します。どちらも、江戸後期のものでしょう。


このモダーンなフォルムから、ヨーロッパのものかと思ったのですが、御深井だそうです。直径は12.9cmで、無疵。これなら、和洋どちらでも使えますね。


こちらは、ラフな目跡や歪みのある、なかなか味の良い瀬戸鉄彩小皿です。5客組で無疵、サイズにややばらつきがあり、直径は9.7~10cm。食卓を楽しくしそうです。

2017年12月14日木曜日

伊方原発

みなさんもご存知の通り、昨日、広島高裁が、愛媛県にある伊方原発の運転差し止めという仮処分を決定しました。差し止めを求めていたメンバーや、反原発を訴えている多くの日本国民は歓喜の声を上げたようですが、裁判が長引いて、最終的に最高裁まで持ち込まれたとしても、果たして運転差し止めの判決を得られるかどうか?最高裁の裁判官は、官邸が任命するわけですからね。
今年の5月に、元経産省の官僚だった古賀茂明さんの本が刊行されました。古賀さんは、東日本大震災によって起きた福島第一原子力発電所の破綻処理を提起したために、経産省から退職を勧告され、辞職された方です。その本では、日本で原発建設を推し進めてきた、いわゆる原発マフィア(経済界や自民党だけではなく、旧民主党等も含めて)の存在、、本当のことを国民に伝えないマスコミの劣化等を分かり易く述べられています。非難されるべき人の本名も書かれていますから、本の内容に偽りがあれば告訴するでしょうが、そのような動きはありません。
政治の裏側を暴露するだけではなく、暗躍する政治家や官僚に対して、国民はどう対処すれば良いのかということも提案されていますので、日本国民必読の1冊だと思います。

『日本中枢の狂謀』  古賀茂明 著  講談社 刊

2017年12月13日水曜日

中国陶器に花

今日は、花器として使える、中国の壺を2点紹介致します。


漢代〜六朝時代に作られた、越州窯青磁双耳壺です。発掘もので、カセは見受けられますが、それ以外に目立った疵や直しはございません。花を生けるには、落しが必要です。胴径14cm、高さ20.5cm


こちらは、高さが僅か6cmの紅陶小壺です。時代がはっきりしませんが、唐代以前のものでしょう。コレクターに可愛がられていたようで、口縁にある2ヶ所のホツが漆で直されています。それ以外のダメージはなく、直接水も入れることができ、野の草花が似合います。

2017年12月8日金曜日

エルサレムをイスラエルの首都に?




アメリカのトランプ大統領の決定が世界を騒がせています。日本のメディアも、その件に関し解説しているものの、イスラエルは遠くの国でもあり、ほとんどの日本人には問題がなかなか理解できないのではないでしょうか。以前にもこのブログで紹介したことがありますが、是非読んでいただきたい本があるので、再度紹介致します。10年前に刊行された本ですが、著者は2人のユダヤ人学者で、何故ほとんどのアメリカ人政治家がイスラエルを支持するのかが読み取れます。

『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』  講談社刊

上記タイトル、上下巻2冊の本ですが、アマゾンで古本を探せば、上下トータル1000円程で買えるでしょう。

今回為されたトランプ大統領の決定に関して、日本以外の先進国は反対意見を述べているにも拘らず、日本政府はその是非を述べていません。国際法に違反するイスラエルに、ヨーロッパの国々が距離を置くのに対し、すり寄っているのはアメリカと日本だけという状態です。将来的に日本が孤立しないためにも、個人の生活だけではなく、政治にも興味を持つ必要があるのではないでしょうか。我々の生活は、政治によって左右されるのですから。

2017年12月6日水曜日

流れ仏



ラオスの流れ仏です。かなりの虫食い状態ですが、仏の姿を残し、私好みに朽ちています。このような状態では時代の特定はできませんが、素敵な、人と虫、そして風雨のコラボ作品です。高さ16.5cm(台を含む)

2017年11月29日水曜日

唐代白磁壺



胴径21cm、高さ30cmの、唐代邢州窯白磁壺です。口縁に釉剥げがある以外、目立った疵はありません。口縁の釉剥げは、重ね焼した後の剥がしが原因なのでしょう。温かみのある白、そして、すらっとしたフォルムは品の良さを感じさせます。

2017年11月27日月曜日

Joseph Beuys

古いブログの写真位置を変えようと操作すると、新しい投稿としての掲載になりました。悪しからず。

私は、2003年11月までの約10年半、アフリカに近い島国に住んでいたのですが、そこで一番仲の良かった元アーティストの友人が、若い頃ボイスと親交があり、ボイスが私の大好きなアーティストの一人であることを知っていたので、彼に送られてきた多くのポストカードをプレゼントしてくれました。頂物ですので、これらは商品ではございません。


上の封筒を最初に貰ったのですが、そこには勿論ボイス直筆の宛名書きがされていて、中には下の写真にある10枚のサイン入りポストカードが入っていました。ボイスは若いアーティスト達に自分のポストカードを与え、それを売ればそこそこの現金が入るので、そのようにして彼等の生活を支えたそうです。


2回目に貰ったポストカードです。ボイスはフルクサスの初期に短期間参加しましたが、1968年、German Student PartyをFLUXUS ZONE WESTに改名し、環境問題や政治により深く関わっていきました。1974年には自由国際大学(FIU)を設立し、その後、ドイツの『緑の党』結党にも関わりました。このカードはシンプルでセンスがいいですね。


最後に貰ったのがこのカードです。今は亡きニューヨークのツインタワーをモチーフに、Cosmos und Damianが書かれていますが、ボイスは文明間の衝突を感じ取っていたのでしょう。赤と青のボールペンを同時に握って、サインしています。

2017年11月22日水曜日

中国の人物像

今日は、中国の小さな人物像を2点紹介致します。


なかなか可愛い玉製人物像ですが、初見のもので、恐らく祭祀用か副葬品だったのでしょう。時代はかなり古そうで、漢代から戦国時代まで上るかもしれません。台を含めた高さ13.5cm



こちらは、明代の木俑でしょう。書物を抱えているようなので、文官像ですね。角が取れ、トロトロな木味ですから、長年コレクションされていたのだと思います。高さは16cm(台を含まず)です。

2017年11月15日水曜日

清代白磁盃



初見の器ですが、どうも中国清代白磁盃のようです。それぞれ度合いが異なりますが、ピンク色の御本がほんのりと出ていて、お酒を注ぐと、色っぽく見えます。5客組で全て無疵、口径7cm、高さ2.9cmです。


1客を真上からアップしました。



2017年11月8日水曜日

塗師作業台

今日は、漆仕事で使われた作業台の紹介です。様々な色の漆がたっぷりと掛かった台は確かに美しいのですが、それだけを飾るには良いものの、置物を乗せるとなると、台が目立ち過ぎて、置物の良さが引き立ちません。また、そのようなものは、海外のコレクターに人気があるため、高額で取引されているようです。今回紹介しますものは、漆の掛かり具合が程良く、小壺等を飾る台としては適したコンディションだと思います。幅31cm、奥行16cm、高さ20cm




前面の一部をアップします:ー




天板の一部をアップします:ー




古備前双耳小瓶を乗せてみました:ー



2017年11月1日水曜日

徳利に花

今日は、一輪挿しが似合う徳利を2点紹介致します。徳利として良し、花器としても良しです。


下蕪型の李朝後期白磁青花徳利です。無疵ですが、染付の色が薄いです。昔は、染付に使うコバルトの値が高かったようで、ケチった結果、薄くなったのですかね。高さ18.7cm


こちらは、高さが18cmの明治面取りガラス徳利です。写真では分かり辛いですが、胴が面取りになっています。私は、ガラス徳利では面取りしたものが好きなので、今年は、江戸と明治のものを5本入手しました。これも無疵です。

2017年10月25日水曜日

人形頭型



真鍮製の人形頭型で、この雄型と雌型との間に人形の素材を挟んで、成形したようです。壁に掛けると、なかなか素敵なオブジェとなります。全長は29.3cmで、明治期のものでしょう。この写真には、雌型が写っていませんが、商品としては、雄型と雌型の1組です。

2017年10月20日金曜日

展覧会 『小杉武久・音楽のピクニック』  芦屋市立美術博物館   
2017年12月9日(土)~2018年2月12日(月・祝)

展覧会の紹介です。12月から始まるのですが、今日、小杉さんのマネージャーから、展覧会のリーフレットと招待券を受け取ったので、忘れないうちに書くことにします。
現代音楽に興味のある方以外は、小杉武久の名前をご存知ないかもしれませんが、小杉さんは、現代音楽の作曲家及び演奏家です。1960年、東京芸大在学中に即興演奏を行う「グループ・音楽」を結成し、それ以来、多くのアーティストと活動されてきました。60年代には、「フルクサス」に参加され、1977年からは、ニューヨークの「マース・カニングハム・ダンス・カンパニー」の専属音楽家となり、ジョン・ケージ、デビッド・チュードアに続く、カンパニー三代目の音楽監督も務められました。

小杉さんと私の付き合いは30年弱ですが、27年前に、小杉さんとマネージャーの岡本さんから、マースのインド公演が1週間ずつ4都市であるので、いっしょに来ないかと誘われ、さすがに1ヶ月も仕事を休むことはできず、最初の公演地であるニューデリーへ、1週間だけお供しました。公演のリハーサルと本番以外は、マースのメンバーと貸切バスで観光地を訪れたり、フリーの時は日本人3人だけで珍道中といった、とても思い出深い旅でした。小杉さんは、知り合った時から、亀さんのようにのっそりした存在なのですが、いざ演奏となれば凄い!。当時の音楽監督はデビッド・チュードアだったのですが、小杉さんの演奏は圧巻で、翌日の新聞には、カンパニーのダンスよりも、小杉評に重きを置いていました。小杉さん曰く、私が聞いていたから頑張ったのだと・・・。嬉しいお言葉でした。その公演は、インドとアメリカの文化交流の一環として組まれたツアーだったので、公演日の夜は、アメリカ大使館でツアー・メンバーのレセプション・パーティーが行われ、私も同席させてもらいました。そこに、ラビシャン・カールがゲストとして招待され、公演時に少しだけシタール演奏をされた小杉さんに、あなたの演奏は良かったと言われたそうで、ご本人は照れていました。短くも楽しかった旅でしたが、私は次の日から帰るまで下痢。私だけではなく、メンバーの半数が下痢になったようで、どうも、ワインを飲んだ人は症状なしで、氷の入ったドリンクを飲んだ人たちが下したようです。インドの街中ならともかく、アメリカ大使館の飲料で、そうなるとは予想外の出来事でした。
余談になりますが、そのツアーには、デビッド・チュードアがガールフレンドを同伴していたのですが、美しい彼女の、義父はマルセル・デュシャン、祖父はアンリ・マティスというのには驚きました。

長々と私の思い出話を書きましたが、小杉武久の演奏は凄いのです!
この展覧会を、どうぞご覧になって下さい。
招待券をたくさん持っています。



2017年10月18日水曜日

アジア木製壺

東南アジアの木製壺を、見立て花器にしました。


これは、ネパールの壺です。紐の付いた背の高いものは、数点扱ったことがありますが、こんな小さな容器には初めて出会いました。このような壺には、野の草花が似合いますね。正面部分に焼け焦げたような痕があり、それが良い景色となっています。高さ7.5cm


こちらは、どの国のものか不明です。この手の容器は、真っ直ぐに立ち上がっているのがほとんどで、このように上部が窄んでいるものには出会ったことがありません。花器として、ぴったりなフォルムです。高さ18.2cm



イベント 『日本漆山脈』   阪急うめだギャラリー   10月18日(水)~23日(月)

私は、このイベントの情報を持っていなかったのですが、昨日、当店でも作品を取り扱っている、漆工の杉田明彦さんが来店され、今日から開催されることを知りました。
内容は、日本の北から南まで、活躍されている45名の漆作家の作品展示と販売だそうです。漆器に花を生けるパフォーマンスもあるようなので、ご興味のある方にはお勧めです。私も、休日に覗こうと思います。
漆製品は市場に多く存在しますが、買い手としては、見た目が美しく価格が安いものについ目がいってしまいがちです。ただ、長期間使用することを考慮すれば、布着せした堅牢な器を選ぶことが良い選択でしょう。

2017年10月11日水曜日

仏手・仏足ひっつき



仏足の上にひっついた古銅の仏手残欠ですが、元の全体像がどんな姿だったのか考え込んでしまいます。中国か朝鮮のものだと説明を受けましたが、恐らくタイやカンボジア等、東南アジアのものでしょう。時代も、500年前のものか1000年以上の古さがあるのか判断が難しいのですが、ご覧の通り、産地や時代がどうでも良い程、魅力的な残欠で、現代美術の彫刻でも、これに勝る作品は稀でしょう。美と精神性を兼ね備えています。すでに他界されている、著名なコレクターの旧蔵品でした。幅15cm

2017年10月9日月曜日

企画展 『使う器』

今回の企画展は、今日、終了致しました。ご来店いただいたみなさま、そして品をお買い上げ下さったみなさま、どうも有難うございました。

明日、10月10日(火)は、代休として休店させていただきます。
明後日からは、通常営業に戻りますので、またよろしくお願い致します。


                       

2017年10月6日金曜日

企画展 『使う器』

今回の企画展も、今日を含め後4日間となりました。

今日は、李朝の堅手碗を3点紹介致します。どれも無疵で、サイズは、ほぼ同じです。


これは、かなり白いのですが、あまり艶がないものです。口径14cm、高さ8.2cm


こちらは、艶があり、色はブルーグレイといったところです。砂を使用した目跡がはっきりとしています。口径14.7cm、高さ8.3cm


最後の鉢は、天上ものなので目跡がなく、抹茶茶碗としても使えるでしょう。見込には自然釉が落ちていて、全体の色は、薄いブルーグリーンです。口径14cm、高さ8.3cm

2017年10月4日水曜日

展覧会 『追悼 坪文子のしごと』  
gallery C.A.J. 京都市中京区富小路御池下る松下町129   2017年10月10日(火)~28日(土) 13:00~18:00

坪文子さんは、コンテンポラリー・ジュエリーのデザイナーとして関西では草分け的存在だったのですが、今年の6月に逝去されました。彼女は私より15歳も年上だったのですが、お互いに現代美術のコレクターであり、付き合っている多くの人が共通の友人であったりして、30年以上の付き合いの中で、よく話し、色々とお世話にもなりました。
数年にわたる闘病生活では、この展覧会開催ギャラリーのオーナーである近藤ヒトミさんが、京都から大阪まで頻繁に通われ、友人の中では最もお世話されたのです。
今回の展覧会では、坪さんが制作、プロデュースされてきたジュエリー作品、その軌跡を紹介されるそうです。私の店では、女性のお客さんが少ないのですが、ご興味のある方は是非ご覧になって下さい。



展覧会 『近藤高弘 展 - 手の思想 -』
何必館・京都現代美術館  京都市東山区祇園町北側271   2017年10月6日(金)~11月26日(日) 10:00~18:00

こちらは、gallery C.A.J.オーナーである近藤ヒトミさんのご主人、近藤高弘さんの展覧会です。
この展覧会では、坐像、オブジェ、茶碗、白磁大壺を4つのテーマで展覧されるそうで、入場券に掲載されている白磁破れ壺の写真、なかなか素敵です。明後日から始まりますが、見応えがありそうです。



2017年10月3日火曜日

企画展 『使う器』

これまでに少しずつ盆を買っていたのですが、店頭に並べることがなかったので、今回は展示しております。安価なものからそこそこのものまで、色々とございますので、好みの盆をお選び下さい。



2017年9月29日金曜日

企画展 『使う器』

花器として使えるものもいくつか展示しておりますが、その中の2点だけ紹介致します。


胴径11.5cm、高さ14cmの南蛮縄簾壺です。もう少し径のあるものは、塗蓋を作り水指として珍重されることが多いようですが、このサイズは花器にピッタリです。15~17c頃にベトナムで焼かれたもので、日本でいえば、室町~江戸初期頃です。焼〆陶器なので、備前と同様に景色はそれぞれ違いますが、今回の壺は、なかなか見所があります。


ビスケットのような肌合いに侘び寂び感があり、花器として似合う江戸時代の瀬戸徳利です。高さ22.5cm

2017年9月25日月曜日

企画展 『使う器』
   
9月26日(火)-10月9日(月)  12:00-18:00   会期中の休店日は、10月2日(月)のみ

いよいよ、明日から今回の企画展を始めます。このブログでは中間的な品を紹介しておりますが、会期中は、廉価なものや上手のものも多く展示しますので、この機会にご来店下さいますよう、よろしくお願い致します。

今日は、日本の陶器中皿を2点紹介致します。どちらも江戸後期のものです。


まずは、直径17cmの御深井鉄絵皿です。無疵で、草木が趣味良く描かれています。擦り疵がほとんど見受けられないので、飾り皿として使われてきたのでしょう。私としましては、実際に使っていただきたいです。


こちらは、直径21.7cmの瀬戸行灯皿です。ニュウが1本あり、安定していますが、念のため漆でニュウ止めしました。行灯皿は、野暮ったい絵付のものが多いのですが、この皿は、色もデザインも洗練されています。

2017年9月22日金曜日

企画展 『使う器』

当店では珍しい、西洋ものを1点紹介致します。デンマーク製のピューター大皿です。製造が1916年ですから、ようやく100年を超えたところで、それほど古くはないのですが、フォルムが大変珍しく、帽子を逆さにしたような形です。私は料理好きなので、一度使ってみたい気もします。これに果物でも乗せると、ヨーロッパの静物画の題材のようです。直径29.5cm、高さ4cm



2017年9月18日月曜日

企画展 『使う器』

今日は、中国ものを2点紹介致します。


まずは、明末清初の古染付中鉢ですが、日本の伊万里同様、いろんな絵柄があるものです。見込には、荒海の中に3人の乗った帆掛け船が描かれています。左上に3つ繋がったものがありますが、それは星座でしょうか、とにかくデフォルメのセンスに長けています。虫食い以外に疵はなく、あがりも発色も良いです。口径16.7cm、高さ8.4cm

下の写真は、横から撮った姿ですが、胴の染付は、まるでミロの絵を見るがごとく、見込以上にモダーンな感覚を与えてくれます。



こちらは、直径16.5cmの元代青磁中皿です。発掘ものでしょう、青磁が変色して、色が薄くなっていますが、シミが景色を作っています。裏側の縁下は、釉薬が剥げたりしているのですが、表には釉がしっかり残っていて、水気のあるものを載せても問題はございません。

2017年9月14日木曜日

企画展 『使う器』

今回の企画展に並べます品を、少しずつですが、紹介していきます。
まずは、数点の伊万里です。


伊万里の白磁はよく見掛けますが、これは初見の江戸中期白磁蓋付碗です。恐らく、向付として作られたのでしょう。真白な肌が上品で、姿も魅力的です。二重高台で、そこに1cm程のソゲが見受けられますが、それを忘れさせる程の魅力があります。口径12.2cm、蓋を含めた高さ7.8cmです。


色・デザイン共に上品な、江戸後期の金蘭手豆皿です。直径7.5cm、無疵で同手が3枚ございます。


こちらは、くらわんか染付小皿です。無疵のものが5枚ありますが、絵付師が異なるようで、それぞれの模様が僅かに違います。直径9.2cm。

2017年9月12日火曜日

企画展 『使う器』

2017年9月26日(火) - 10月9日(月)  12:00 - 18:00
企画展中の休店日は、10月2日(月)のみ

当店10回目の企画展を、上記の日程で開催致します。
今回のテーマは『使う器』ということで、飲食用を中心に、実際に使える器を展示販売致します。日本・中国・朝鮮をはじめとするアジアのものが主で、作られてから100年以上経過した器が多いのですが、手頃な価格のものも多く用意しました。材質は、陶磁・ガラス・木・金属(鉄・銅・錫)等で、食器・酒器・花器・盆等200点以上ございます。

単に飲み食いするのではなく、好みの器を眺めながらの一時は、楽しくもあり、心にゆとりを持たせることにも役立つのではないでしょうか。どうぞこの機会に来店いただけますよう、よろしくお願い致します。



2017年9月6日水曜日

バリ加彩陶器



バリ島で作られた加彩陶器の蓋物ですが、絵が漆で描かれ、内側は全体に黒漆が塗られています。時代物で、前所有者が現地のアンティーク・ショップで購入されたものです。胴径13.5cm、高さ11cm。

2017年8月30日水曜日

見立て文具

先週は鉄製の見立て花器を紹介しましたが、今週も鉄で作られたものを2点紹介致します。見立ての文具として使用するというのはいかがでしょうか。


刃の部分だけではなく、柄も鉄製の小柄(こづか)です。小柄とは、脇差の外側に仕込む小刀で、主な使用目的は、木等を削ることだったようです。柄の部分には、銅、真鍮、銀で象嵌が施されており、これをペーパーナイフとして使うって、なかなか粋だと思います。江戸期のもので、長さは21.5cmです。


こちらは、直径5.5cmの鉄球です。鉄味の良いものにはすぐ目が行き、買ってしまいます。ちょっと歪で、疵があるところに魅かれました。重量があるので、ペーパーウェイトに最適かと・・・。こんなもの、工業製品としては作らないでしょうから、大筒の弾だったのではないでしょうか。

2017年8月23日水曜日

鉄製花器



錆の安定した鉄味の良い花器です。色が黒っぽいので画像では分かり辛いでしょうが、胴は捻ったしのぎになっています。花器といっても見立てのもので、ひょっとすると、元は砲弾だったのかもしれません。鉄の厚みがあり、ずっしりと思いです。高さ11.5cm



『奈良西大寺展』   あべのハルカス美術館  7月29日 ~ 9月24日

現在、ハルカス美術館で上記の展覧会が開かれていて、私も先日の日曜日に観てきました。百貨店内の美術館なのでスペースとしてはさほど大きくないのですが、国宝・重要文化財に指定されている遺物も多く展示されていて、結構楽しめました。昔の西大寺は規模が大きかったものの、だんだんと縮小されて、遺物は西大寺門下の寺院に散らばっていますので、それらをまとめて観るには良い機会だったと思います。招待券が数枚残っています。