現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

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2014年5月31日土曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 5

今回も2002年の写真ですが、ヨルダンで最も美しいと思ったペトラを紹介致します。その旅行以前にペトラの写真集を見たことがあるのですが、実際に現地を訪れると、その美しさとスケールの大きさに感動しました。アラブでは世界遺産に登録されている場所が多く存在しますが、ペトラもその1つです。ただ、そんなに素晴らしい遺跡にも拘らず、前年の9.11の影響で観光客数が少なく、観光に携わっている現地の人々の生活にダメージを与えていました。


                           Petra, Jordan
ペトラは国立公園になっていて、その入口から2km程歩くと、この写真にあるアル・カズネと呼ばれる遺跡に辿り着く。そこまでシークという狭い岩の裂目を歩くのだが、この遺跡が目の前に現れた時は、それまでに訪れたどこよりも感動した。これは2000年程前に岩を削って作られたが、映画「インディジョーンズ・最後の聖戦」の撮影場所にも使われた。写真は私が好むアングルで撮ったので狭く見えるが、実際には岩と岩の間隔は7~8mくらいある。


                          Petra, Jordan
アル・カズネをカラーで、そして違うアングルで撮影したもの。ピンクの肌が美しい。


                             Petra, Jordan
これがシークと呼ばれる岩の裂目。岩の高さは、ビルの10階分以上あったのではないだろうか。


                           Petra, Jordan
この近辺に住むベドウィンの子供が羊の放牧をしている。19世紀初頭にスイス人の探検家が発見するまで、ここペトラは現地人以外に知られることがなかった。


                           Petra, Jordan
遺跡内の露天で飲料水やフィルムを売っている老人と仲良くなったが、時間になれば、アッラーへの祈りが始まる。


                           Petra, Jordan
ペトラでは遺跡が散らばっているため、平地を歩くだけではなく険しい岩山を登る必要もある。この時も、かなり上の方まで登り、地上にある大きな遺跡がこのように小さく見えた。私はペトラに4日間滞在したが、10kgもあるカメラケースを携え、多い時には1日に25km程歩いた。そこで思ったのは、もし私が若いアシスタントを連れていたとしても、ハードワークに耐えられず、すぐに帰ってしまうのではないかということ。私がアラブへの撮影旅行に赴く際、ラッゲージ、カメラケース、120本程のフィルムを入れたリュックサック等、トータル40kg程の荷物を持って行ったので、そんなハードな旅はせいぜい65歳位までしかできないなと思った。

2014年5月29日木曜日

西洋グラス

今日は、酒器としてのグラスでも西洋ものを2点紹介致します。どちらも100年前後の古さで、日本でいえば大正時代頃のものでしょう。勿論、洋酒用に作られたものですが、小振りで日本酒の盃としてもピッタリサイズです。


まずはイギリスのウイスキー用ショットグラスです。側面にゆる〜いアールが付けられており、面取りされています。ただ、日本製では考えられないですが、11面カットです。


こちらはフランスのセーブル・グラスです。鮮やかな色の輪線がエナメルで描かれていて、このグラスにもうっすらと面取りが施されています。恐らくリキュールグラスなのでしょう。まさか、こんな洒落たグラスでアブサンを呷るなんてことはないでしょうね。

2014年5月22日木曜日

古備前


高さ40cm弱、鎌倉時代後期の中壺です。黒っぽく焼けた肌の上部に黄ゴマがたっぷりと降り掛かっています。雑器として作られた壺だけに、素朴で荒々しい力強さがあります。花を生ける必要がないほど、存在感たっぷりです。備前に人気があった頃は、良いものは私等が扱えないほど高値でしたが、随分安くなったものです。

2014年5月15日木曜日

明治グラス

先々週にグラスを紹介しましたが、今回も冷酒に使えるお勧めの明治グラスを2点紹介致します。当店では、グラスに関しては明治時代から戦後頃までのものを主に扱っており、戦後のものですと安価で1,000円からございます。様々なタイプを用意しておりますので、ご自身で手に取ってお気に入りをお選び下さい。


口径6cm強、高さ7cm強と、小振りの剣先グラスです。デッドストックだったのではと思うほど、スレもなく無疵完好です。


こちらも小盃として使えるグラヴェール・グラスですが、大正時代のグラヴェールと比べると、ふんわりとした柔らかさを感じます。少しグレーっぽく、とても上品な雰囲気があります。状態もいいです。

2014年5月11日日曜日

板橋文夫

昨日、私の友人であるジャズ・ピアニストの板橋文夫氏のライブ情報がメールで送られてきましたので、ご紹介致します。ジャズファンの方にはお勧めですので、是非お出かけ下さい。マニアックなファンが多いようなので、ご興味があればすぐに予約を!

2014年5月21日(水) 板橋文夫FITライブ
                                         板橋文夫(p) 瀬尾高志(b) 竹村一哲(d)
場所: 大阪TEN-ON http://homepage3.nifty.com/ten-on/
6:30open   7:00start 予約¥3500  当日¥4000


この写真は、私が海外生活していた国でジャズ・フェスティバルが開かれ、野外ライブで撮影したものです。私は現地の文化大臣をはじめ文化省の幹部に多くの友人がいたため、フェスティバルへ日本のジャズ・グループの招致依頼があり、日本大使館を通じて実現しました。私は大のジャズファンでしたが、海外のミュージシャンばかり聴いていて、それまで板橋氏の存在を知りませんでした。ところが、実際の演奏を聴いて、その技術と迫力に吃驚!現地の文化大臣や他国の大使等を含め、満杯だったコンサート会場での演奏終了後、スタンディング・オベーションはすごいもので、日本人の文化活動に誇りを持ちました。板橋氏には調律師も同行していて、その調律師の方は世界で活躍する多くの日本のトップ・ジャズ・ピアニストの調律をしているものの、板橋氏が一番いいと話されていました。演奏を聞いて、私も同感した次第です。
Mix Dynamite Trio 板橋文夫(p)  小山彰太(d)  井野信義(b) 撮影: 2001年

板橋氏は学生時代に渡辺貞夫クインテットでプロデビューし、エルビン・ジョーンズの世界ツアー・メンバーとしても活躍していました。

2014年5月8日木曜日

明代呉須小皿


明時代に福建省で焼かれた4寸小皿の10枚組で、焼きも呉須の色もなかなかいいです。6枚は完品、4枚には小ホツがありますが、銀直しが施してあり、皿とマッチしているため疵が目立ちません。この手で小さな皿は非常に珍しいそうです。そんなこともあり、バラ売りせずに組で販売することにしました。箱には「藍呉須 鹿花鳥文皿」と墨書きされています。これから日本料理の店を始められるような方にでも持っていただけたらと思っています。

2014年5月1日木曜日

ガラス製酒器

だんだんと暖かくなり、そろそろ冷酒の季節を迎えます。そこで、今日はガラス製の酒器を紹介致しましょう。

先日の企画展中にも明治期のグラスを紹介しましたが、これは、同時期の厚手グラスです。明治時代のグラスでは、アラレや剣先柄が有名ですが、私好みの無色透明で無地のものは滅多に見掛けません。私なら、ラム酒が好きなので、これにラム酒をそのままかダイキリをオンザロックで、物思いに更けながらやりたいですね。ブランドものではない無名なグラス、気泡も入ってレロト感が溢れています。サイズは、口径6.9cm、高さ9cmです。


次は、グラヴェール徳利と小さなガラス盃です。どちらも大正〜昭和初期頃のものです。グラヴェールのグラスはよく見掛けますが、徳利はあまり見ないです。