現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

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2021年3月30日火曜日

企画展 『花の器 9th』

今日は、黒釉の器を2点紹介致します。


イタリア半島中部では、BC8c〜BC1cにエトルリアという都市国家が存在しましたが、これは、その地でBC4c頃に造られた黒陶スキュフォス(水平の双把手が付いた酒杯)です。発掘されたものの割に状態が良く、疵は、口縁にノミホツと、片耳にニュウがあるだけで、裏側の胴は少しカセていますが、ここに掲載した側にはダメージがなく、何と言っても、ミニマルなフォルムが魅力です。落としを入れて、花を生けました。口径8.7cm、把手間13.3cm、高さ8cm


こちらは、12~15c頃のクメール黒釉壺です。数百年という時の流れの中で、黒釉が完璧なつや消しとなり、肩に描かれた二列の文様が魅力ある景色を形作っています。無疵完好、口が広いので、花を生け易いです。胴径15.7cm、高さ11.1cm

2021年3月26日金曜日

企画展 『花の器 9th』

今日は、土器を2点紹介致します。


縄文の大型土器です。割れたものを上手に直してありますが、パーツはほとんどオリジナルのようで、網目の珍しい文様が、モダーンな雰囲気を醸し出しています。下部が分厚く造られ、重量もあるので、枝物等を生けても、どっしりと安定しています。
口径25.9cm、高さ29.6cm


こちらはアフリカもの、マリのジェンネ土器です。僅かなソゲはありますが、長期間埋もれていたわりには、胴の文様も鮮明に残り、良い状態だと思います。丸底ですが、落としに水を入れると安定するので、輪っかに乗せるよりも、そのまま飾る方が格好良いのではないでしょうか。胴径12.8cm、高さ11.2cm

2021年3月22日月曜日

企画展 『花の器 9th』

2021年3月23日(火) - 4月4日(日)   12:00 - 18:00
会期中は無休で営業

いよいよ、明日から企画展の開始です。花器にご興味のある方は、どうぞご来店下さい。よろしくお願い致します。

なお、新型コロナ・ウィルス感染予防のため、ご来店の際は、マスクの着用をお願い致します。当店では、消毒用のアルコールを用意し、来客が一度に重なる場合は、入店していただく人数制限をさせていただくことを、ご了承下さい。


さて、今日は、小振りの器を5点紹介致します。いずれも、お手頃価格です。


頻繁に使用された形跡のある、るつぼです。しっかり焼けているので、水漏れはございません。口径10.2cm、高さ11.9cm


琉球、涌田の瓶子です。底に目立たないソゲがありますが、水漏れなしです。発掘ものでしょう、鉄釉が艶消しになり、落着いた雰囲気があります。瓶子には色んなフォルムがありますが、その中でも格好良い形だと思います。高さ14cm


中国、漢代頃の小瓶です。口縁に僅かなソゲ、そして底にニュウがありましたが、内部を漆で直したので、水漏れはございません。シンプルなデザインで、野の花が似合います。高さ7.9cm


こちらも、2000年程前の中国ものだと思います。胴には、縦に波状紋が印刻され、底は糸切高台になっています。ぴったりサイズの落としを用意しました。胴径9.7cm、高さ7.7cm


これは、イギリスの小さなガラス角瓶です。薄っすらとした青色が爽やかな雰囲気を醸し出します。100年程前のもので、日本で言えば、大正〜昭和初期頃ですね。高さ10.7cm。他にも、安価なガラス瓶が多くございます。

2021年3月18日木曜日

企画展 『花の器 9th』

今回の企画展では、現代美術家である、重野克明さんの版画も2点展示致します。どちらも2000年代初頭のものですが、その頃の作品は抽象的で完成度が高く、私は気に入って購入したのですが、その後は流行に乗ったのか、漫画的な画風に変化して、多くのファンを獲得したようです。人それぞれに好みが違うわけですが、私は漫画的な表現には全く興味がないので、やはり以前の彼の作品を評価しています。

額装が、前面のアクリル板を取り外せない構造になっていますので、照明のリフレクションを防ぐため、斜め横から撮影しました。なお、それぞれの額装したものと、作品だけの画像を掲載致します。


タイトル: 今日は静物デッサン  ED: 11/15   Flame size: 53.3 x 47.4cm





タイトル: H氏  ED: 12/31   Flame size: 49.3 x 45cm
   



2021年3月13日土曜日

企画展 『花の器 9th』

今日は、木製の器を3点紹介致します


これは、特別傷みのない李朝の枡ですが、木を細かく組んでいるため、日本のものよりも見た目が良く、手が込んだ作りです。上辺17.5cm、高さ11.4cm


こちらは、日本の蓋付薬壺型容器です。物を入れても良し、花器としても良しで、何かと役に立ちます。胴径12.4cm、高さ12cm(蓋をして)


これは、珍しい長方形の網かごですが、東南アジアのものでしょうか。こちらも、物入れとして使えるので、重宝しそうです。幅25.1cm、奥行11.7cm、高さ14cm

2021年3月8日月曜日

企画展 『花の器 9th』

今日は、朝鮮の器を2点紹介致します。


まずは、伽耶炉形土器と呼ばれる硬質陶器ですが、市場でこの形はほとんど見掛けることがなく、発掘ものながら無疵です。胴径20.4cm、高さ14.4cm


こちらは、李朝後期の白磁青花瓶です。白磁が灰色掛かっているところは惜しまれますが、当時は貴重であったコバルト(呉須)で、鶴や松の絵が力強く描かれています。口を大きく開いたこの形は珍しいですが、濁酒(マッコリ)用の大型徳利だったような気もします。明治頃の古い箱に収まっていました。胴径16.3cm、高さ28.8cm

2021年3月3日水曜日

企画展 『花の器 9th』

今日は、中国戦国時代の印文陶を2点紹介致します。


まずは、中壺ですが、印文陶では灰色が圧倒的に多い中、これは珍しく紅色で、花を生け易い窄んだ口をしています。胴径19.8cm、高さ13.2cm


昨年の花器展でも、これと同じ形の小さな灰陶碗を出展しましたが、今回のものはS字の双耳が付いています。無疵なところも嬉しいです。胴径9.7cm、高さ6.3cm