先週の天理参考館に続き、今週は国立民俗学博物館を20数年ぶりに訪れた。久々に訪問すると、前回と展示が全く違うことに戸惑いを覚えた。地域ごとに担当の学芸員が違うのであろうが、以前から私が興味のあったアフリカやオセアニアの展示物の新しいことにがっかり。骨董好きに古いモノを見せる目的ではなく、あくまでも民俗学として見易く展示するように心掛けていらっしゃるのだろうから、まあ仕方がない。ただ、ずっと前から一番気に入っていた、バコンゴと呼ばれるコンゴの呪術人形と久々に対面し、懐かしい気分になった。地域ごとに展示していない項目(例えば、よく似た農具だと、国や地域を分けずにごっちゃまぜの展示)もあって、それは民俗学としては分かり辛いのではないかと思ったが、面倒くさいので、アンケートにも苦情は書かなかった。それでも、展示物が膨大な数のため、骨董好きを喜ばせるモノも結構あった。今回、特に私が気に入ったのは、サハリンやシベリアの偶像。それらの地域にそんなものがあったなんて知らなかったが、素朴な造形に惚れ込んだ。
ということで、今日は、最近手に入れたわけの分からない木像をお見せします。仏像なのか何か分からないのですが、腕や脚の取れたその残欠は、まあ江戸期ぐらいはあるでしょうし、何かほのぼのとしたユーモラスな佇まいに魅かれています。