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2015年1月31日土曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 13

今回は、2005年に訪れたパレスチナの中でも、エルサレムの旧市街を紹介致します。


                        Jerusalem, PALESTINE
東エルサレムはパレスチナ人の居住区であるが、イスラエル政府はユダヤ教徒だけの国を作るため、常に彼等を追い出すような政策を取っている。彼等の建物を建て替える許可も与えないため、古くなれば住めなくなり、最終的にはイスラエル人に売らざるを得なくなる。
この写真は、その東エルサレムから旧市街へ入るダマスカス門だが、ゲートの上の隙間には銃を携えたイスラエル兵がパレスチナ人の動向を監視している。ちなみに、このダマスカス門は、旧市街に入るためにあるいくつかの門の中で、最も美しいとされている。


                        Jerusalem, PALESTINE
ダマスカス門を入ると、このようにパレスチナ人の露店や店が所狭しと並び、常に賑わいがある。


                    Jerusalem, PALESTINE
エルサレムの旧市街は、ムスリム地区、キリスト教徒地区、ユダヤ人地区、アルメニア人地区に分かれている。毎日、午後になると、キリスト教会の関係者が、かつてイエス・キリストが磔台まで連れられたヴィア・ドロローザという路地を行進する。


                        Jerusalem, PALESTINE
右の壁上にヴィア・ドロローザというサインが見えるが、ここはキリスト教徒地区から繋がっているムスリム地区で、ここでもイスラエル兵がパレスチナ人を監視している。


                        Jerusalem, PALESTINE
ユダヤ人地区から、ユダヤ教の嘆きの壁、ムスリムの岩のドーム、キリスト教の教会を望む。上空に飛行船が見えるが、これも監視用であろう。


                       Jerusalem, PALESTINE
嘆きの壁の向こう側に神殿の丘があり、そこに美しい黄金屋根のドームが建つ。イスラームの預言者ムハンマドが、大天使ガブリエルを従え、天馬に乗って昇天したとされる聖岩を取り囲むように建てられたため、岩のドームとよばれている。ここはユダヤ教にとっても重要な聖地とされているため、時々この丘にユダヤ教徒がなだれ込み、パレスチナ人との争いが絶えない。

2015年1月29日木曜日

東京大学名誉教授・板垣雄三氏の寄稿  「欧米中心の世界融解 日本外交は思慮不足」
2015年1月24日 京都新聞

私が加入しているメーリングリストに、板垣雄三さんが寄稿された文章が紹介されていました。インターネットで調べると、その文章をそのまま掲載された方がいらっしゃったので、是非ご覧ください。板垣さんは、日本国内で中東問題の第一人者です。

イスラム国による日本人ジャーナリストの拉致に関しては、ほとんどの日本国民がご存じだと思います。我々日本人にはこれまで考えられなかったほど残虐なイスラム国、ただそういった組織がなぜ生まれたのか、そして現在の日本政府が拉致問題にどのように対処してきたか、また今後どのように国際社会で振舞おうとしているかを、板垣さんが分析されています。
ameblo.jp/semizou/entry-11981336724.html

それと、拉致被害者の安全を考えると、日本政府が今回の事件を解決させるためにヨルダンに派遣した、親イスラエルの中山泰秀外務副大臣が適任者だったのか、大きな疑問を感じさせます。イスラム教徒にとって、パレスチナ人を追い出し、ユダヤ人単独の国を作ろうとしているイスラエルは許せない存在だからです。そのようなイスラエルは、アフガニスタンのタリバン、そして現在問題になっているイスラム国と同じような存在ではないでしょうか。国際法を遵守しないイスラエルにヨーロッパの国々が距離を置く一方、近づこうとしているのは日本だけなのです。
日本国内で、パレスチナ問題に取り組んでいるパレスチナ情報センターという組織がありますが、そこには親イスラエルの政治家のリストが掲載されています。インターネットで検索すればすぐに出てきますので、ご覧ください。やっぱりあいつもという錚々たるメンバーです。

梅コップ


グラスといえば夏のものというイメージがありますが、私のように日本酒を冷やで飲む者にはシーズンはありません。今日は、明治期に作られた梅コップの紹介です。口径5.5cm、高さ7cmですから、明治手でこれほど小振りなサイズはそう簡単には見つからないでしょう。私自身は、これまで梅コップにさほど興味がなかったのですが、型吹きによる歪んだ姿と、このサイズに魅かれ入手した次第です。また、嬉しいことに、スレもほとんどなく、コンディションは上々です。とにかく、冷酒にはもってこいのグラスです。

2015年1月22日木曜日

ダヤック族 織機器具


久々に、プリミティヴ・アイテムの紹介です。説明がなければ、これが何だか想像がつかないですね。私も、入手時に説明を受けて、何であるかを知りました。機織りの際、引っ張ってこられた糸を胴体部分のスリットに通し、その先で紡いで布を作るのだそうです。織機の一部分なのです。頭部は猿のモチーフですが、可愛いもの好きの女性には全く受け入れられないような、シリアスな顔をしています。カリマンタンに住むダヤック族は、ロングハウスにいくつもの家族と同居し、その中で火も使うので、室内が煤けます。今回のフィギュアのように黒くなるには、かなりの年月を経ているということです。

2015年1月15日木曜日

新羅土器


高さ15cm弱の新羅双耳壺ですが、私も初見の形です。残念ながら、底にトリアシがあったものの、漆でニュー留めをしましたので直接水を入れることができます。そのようなわけで、珍品ですが、傷物として価格を低く設定致しました。

2015年1月8日木曜日

日本はなぜ「基地」と「原発」を止められないのか  矢部宏治著 集英社インターナショナル刊

今、テレビを観ていて、上記タイトルの本を書かれた矢部氏が出演されていたので、その本を紹介致します。昨年10月に出版され、私はそれを年末から読んでいるのですが、日本・アメリカ間の条約に関し、驚愕の事実が書かれています。内容は著者の私見をまとめたものではなく、30年間極秘とされたアメリカの公文書の公開により書かれていますので、信用のおけるものです。この本の内容が日本国民に知れ渡っていれば、昨年末に行われた衆議院選挙で自民党の圧勝はなかったかもしれません。ただ、この本を読んでいると、日本がアメリカの占領から解き放たれていない現実に気分が滅入ると同時に、私自身がそういった事情を知らなかったことを恥じたりもします。日本の現実を知るため、お勧めというよりも是非読んでいただきたい1冊です。

鉄仏坐像


年末年始のお休み、みなさまはどのようにお過ごしでしたか。当店の休みは9日間あったものの、例年通りダラダラと過ごして、あっという間に時が過ぎました。またこの1年、頑張りましょう。
今年最初の品紹介は、像高9.4cmの鉄仏坐像です。国は特定できませんが、東南アジアのものでしょう。鉄仏は銅製のものよりも随分数が少ないのですが、材料としては安価なわりに加工が難しく、銅に比べ腐食し易いのが理由のようです。ダメージは右側の耳たぶの欠損だけで、それはかなり昔に失われたように見受けられます。

2015年1月1日木曜日

2015年 元旦

新年、明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。