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2018年11月28日水曜日

中央に窯疵

今日は、入手した小皿の中で、たまたまど真ん中に窯疵があった2点を紹介致します。


桃山〜江戸初期の志野小皿ですが、中央の窯疵以外にダメージがありません。志野の小皿は発掘ものが多く、それ故に割れや欠けのあるものがほとんどですが、こんなに状態の良いものには初めて出会いました。地味な皿ですから、窯疵がかえって景色になっています。直径11.4cm


こちらは、直径が9.2cmの瀬戸白釉小皿で、御本が出ていて、なかなか味良しです。口縁にホツが数ヶ所あるのですが、安価な皿に、上手な金直しが施されているところから、以前の持ち主がいかに気に入っていたのかが窺えます。厚みがあるので、小さいながらもずっしりと重く、江戸中期頃のものではないでしょうか。

2018年11月21日水曜日

フェニシアン、テラコッタ残欠



フェニキア時代、3000~4000年前のテラコッタ残欠です。馬に乗った兵士像でしょうか。レバノンで発掘されたもので、肝心な部分が上手く残っていますが、完品に近い状態だと結構な値がするそうです。本体の高さ6.3cm (台を含め11.8cm)

2018年11月19日月曜日

法隆寺

今年も、現代美術家である伊藤祐之さんの個展を観るために、昨日、法隆寺 不二画廊へ出向いたのですが、少々早く着き過ぎたため、先に法隆寺を覗きました。法隆寺の回りには、飲食店以外の商業施設がほとんどないので、何時行っても、ゆったりとした気分を味わえます。丁度、春と秋に開かれる、法隆寺秘宝展の時期だったので、展示品を鑑賞してきましたが、個人所有のものとはレベルがあまりにも違って、正に秘宝ですね。十分に楽しめました。今回は、11月30日まで開催されているので、ご興味のある方は、是非ご覧になって下さい。
少しだけ、写真を撮ってきましたが、秘宝展は撮影禁止でした。


両側の建物は、かつて僧侶が生活していた住居で、左が、国宝の東室(飛鳥時代建造)、右が、重要文化財の妻室(平安時代建造)と呼ばれているそうです。


壁に写り込んだ、木の枝の影が美しい。


この時期、紅葉が美しいのですが、ほとんどの葉が落ちて、少しだけ残った葉っぱの色付きに、侘び寂びを感じます。




大阪府立近つ飛鳥博物館で開催されている、『4世紀のヤマト王権と対外交渉展』の招待券があったので、法隆寺からそちらへ向かったのですが、最寄りの貴志駅からのアクセスが悪く、バスは1時間に1、2本で、長く待たされました。辺鄙な場所に、大きな博物館を造ったもので、平均して入館者はごく稀でしょう。私にとって、初訪問の場所でしたが、バブル期の税金無駄遣いの最たるものだと感じました。当然ながら、展示品それぞれの説明は書かれていましたが、タイトルである『4世紀のヤマト王権と対外交渉』の流れが全く分からず、残念でした。

2018年11月14日水曜日

竹筒掛花入れ

これから紅葉の季節、今日は、そんな枝ものが似合う掛花入れを紹介致します。胴径9.5cm、高さ43cmと、かなりの長尺ものですが、明治か大正頃に、数寄者が作らせたのでしょう。太めの竹筒に漆を塗り、竹を編んだものを上下に配し、やはり編んだ竹を吊紐にしています。



2018年11月7日水曜日

カップに花を

今日は、先史時代のカップ型陶器を2点紹介致します。


時々見掛ける、中国、戦国時代印文陶の布目カップです。口縁もきれいで、特筆する疵はないのですが、水を入れると滲み出る部分があり、花を生ける際は落しが必要です。口径9cm、高さ8.5cm


こちらは、BC3c頃に南イタリアで作られた瓦質のやきものです。そんなに古くてもモダーンなフォルムですね。口縁に直しがあり、柔らかそうな材質なので、生け花には、やはり落しが必要です。胴径7cm、高さ8.5cm

2018年11月6日火曜日

『ほとけの世界にたゆたう』展   at 中之島 香雪美術館  2018年10月6日~12月2日

大阪の朝日新聞本社ビルが建て替えられ、朝日新聞の創業者であった村山龍平氏の蒐集品が、「珠玉の村山コレクション」という題名で五つのテーマに分けられ企画開催されています。その中で三番目のテーマである、仏教関係の展示を、私は一昨日観てきました。一個人のコレクションとしては、とても素晴らしいもので、ご興味のある方にはお勧めです。平安~鎌倉時代の神像も10点展示されていてましたが、仏像の精悍さとは逆に、素朴で和ませてくれるものでした。