現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

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2020年12月26日土曜日

2020年 営業終了

当店では、本日をもって2020年の営業を終了致しました。本年は始まりから、新型コロナ・ウィルスの感染が広がり、1年を通じて落ち着かない状況でしたが、当店に足を運んでいただいたみなさま、そして品を購入していただいたみなさまに、深く感謝申し上げます。どうも有難うございました。
ウィルスに対するワクチン開発が進んでいる中、日本国内でも変異種が見つかり、全ての人類にとっては未知の世界であり、明年の状況が好転するのかどうかも予想がつきませんが、注意しながら、毎日毎日を大切に生活するほか成す手はなさそうです。
みなさま、希望を持って新しい年を迎えましょう。明年は、良い年になりますように。



2020年12月23日水曜日

テラコッタ製人型



今日は、フェニキア時代のテラコッタ製人型の紹介です。フェニキア人のバアル神信仰では、赤ちゃんを生贄にしたと言われており、このようなテラコッタ製人型は、時々、漁師の網に掛かって海から引き上げられることもあるようです。私は、レバノンでこれらの人型を何度か見たことがあり、その都度、これにどのような意味合いがあるのか尋ねたのですが、フェニキア時代のものであるという他は正確な意味が分からないとの返答でした。あくまでも私の想像ですが、生贄の供養のため、もしくは形代として作られたのではないかと思っています。私の見た、ほとんどのものは25cm程の高さで、このように小さなものは少ないようです。これは、一昨年に現地で入手しましたが、2006年にも、同じようなサイズのものを手に入れたことがあります。高さ13cm

 

2020年12月16日水曜日

年末年始のお休み

当店では、2020年12月27日(日)より2021年1月6日(水)まで、冬季休業とさせていただきますので、よろしくお願い致します。



面取り小グラス

先月には、江戸ガラス杯を紹介しましたが、今日は、イギリスの面取り小グラスの紹介です。これも江戸ガラス杯同様、鉛ガラスなので、爪で弾くとキィーンという良い音がします。19cのもので、内側が面取りされており、薄手であるため、日本酒にはもってこいです。お正月にいかがでしょうか。口径4.7cm、高さ6.8cm



2020年12月9日水曜日

仏陀誕生レリーフ



ネパールで作られた、仏陀誕生の場面を表したブロンズ製レリーフです。娑羅双樹の下、マーヤー夫人の右脇下から生まれた仏陀が、右手を天に向かって上げ、左手は地を差し、天上天下唯我独尊と言っている場面ですね。周りにはお付きの女性が3名描かれています。200年程前の作でしょう。高さ11.6cm、幅7cm、奥行2cmで、自立します。

2020年12月2日水曜日

弥七田織部中皿



桃山〜江戸初期に、弥七田窯で焼かれた珍品の中皿です。人それぞれ好みが違いますが、私は、よく目にする緑釉と鉄釉べったりの織部焼は苦手なのです。ところが、織部焼の中でも、弥七田窯ではモダーン感覚のものが多く、今回紹介します皿も、緑釉を使わず、鉄釉だけで、オモダカと千鳥をデフォルメして描いています。口縁の内側に、ごく僅かなソゲがありますが、まあこの程度なら、無疵と呼べる状態です。直径19.8cmですから、使い勝手は良いでしょう。照明のリフレクションを防ぐため、斜め上から撮影しました。

 

2020年12月1日火曜日

セルゲイ・ロズニツァ  映画鑑賞 at 第七藝術劇場



昨日は、カンヌ映画祭で二冠、近作10作品全てが世界三大映画祭にノミネートされている、セルゲイ・ロズニツァ監督の映画を観てきました。ドキュメンタリー映画の鬼才とされている監督ですが、今回が日本初公開で、3作品がやってきたものの、映画館の上映構成で、昨日は2作品しか観ることができませんでした。娯楽映画ではないので、映画としての感動はないものの、鑑賞者に人間社会を熟慮させる監督の意向が感じ取れました。

「アウステルリッツ」
2016年の映画ですが、舞台は、第二次世界大戦中にホロコーストで多くのユダヤ人が虐殺された元強制収用所です。その場所に、ガイド付きで多くのツーリストが訪れ、ほとんどの訪問者が観光地を訪れるがごとく振舞っている様子がナレーションなしで映されています。映画の中では、ツアーガイドがスペイン語や英語(アメリカ英語)で説明しているので、それらを母国語としている人達が、たまたまドキュメンタリー映画の材料になったのでしょうが、戦後75年経過した今、世界中の人間がいかに能天気な生活を送っているのかを訴えているようです。

「国葬」
1953年3月5日にソビエトのスターリンが亡くなり、世界最大の国葬が執り行われた様子がドキュメンタリーとして映画化されたものです。その国葬を捉えた大量のアーカイブ・フィルムを繋ぎ合わせた作品ですが、迫力のある映像が迫ってきます。東欧諸国の弔問客、当時中国首相だった周恩来、後にソ連書記になったフルシチョフ等がその中に映っています。数千万人という国民を粛清したり餓死させたリーダーの死に涙を流す多くの国民、その場面を観て、映画鑑賞者は政治の恐ろしさを考えさせられます。戦争が終わるまでの日本もソビエト同様に、多くの国民が政治により苦しめられましたし、これから先も何が起こるかが分かりません。このスターリンの葬儀後、遺体はレーニン廟に安置されますが、後に彼の失策が非難され、1961年にはレーニン廟から排除されました。

ロズニツァの作品は、単に観せるドキュメンタリーではなく、人間という存在を考えさせるためのもののようです。
新型コロナ・ウィルスの脅威が益々大きくなり、どうぞご覧下さいとは言えないことは残念です。私自身も、本当は先週観たかったのですが、祝日は人が多いのではないかと思って昨日に変更したわけです。