映画 『野火』 原作: 大岡昇平 監督: 塚本晋也 at シネヌーヴォ
今日は夏季休暇の最終日だったので、上記タイトルの映画を観てきました。
随分前に、大岡昇平著の小説『野火』の初版本を入手して読んでいたのですが、映像になればどんなものかと映画館に足を運びました。この映画が2015年に作られたとは全く知らなかったのですが、ぼんやりと覚えていた小説そのもののような気がしました。舞台は第二次世界大戦中のフィリピン、劣勢の日本軍兵士達が食べるものもなく、亡くなった兵士の人肉を食べるような場面もあり、戦争とはどれだけ悲惨で、人間性を失う状態に追い込まれるかを、鬼気迫る映像で見せてくれました。
現在はウクライナで戦争中、台湾有事も想定して、自民党や日本維新の会の一部政治家が勇ましい主張をしています。政治家は戦争をさせないための交渉人であるはず、もし戦争でも起これば、そういった勇ましい政治家に先頭を切って戦闘に臨んでもらいましょう。
第二次世界大戦後、戦争を推し進めた人間を日本人が裁かなかったことにより、そういった戦争責任者が日本に於ける政治の中枢に居座り、その取り巻きや子孫が後を継いで現在に繋がっているのではないでしょうか。私も若い頃は能天気に過ごしていましたが、地球環境問題や各地で起こる紛争を見ていると、人類の将来が心配になります。私などは、近い将来にこの世からおさらばしますが、特に若い方には、歴史の真実を見極め、他者、他国をも思いやる世界を作って欲しいと願っています。