時代は紀元前から現代、ジャンルは現代美術、アフリカやインドネシアのプリミティヴ・アート、アラブの古民具、日本や朝鮮を中心としたアジアの陶磁器・仏教美術・古道具等を扱う小さなセレクトショップです。他の骨董屋や古美術店ではほとんど見掛けない珍しい品を中心に集めておりますので、ご興味のある方はどうぞご来店下さい。
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2012年10月28日日曜日
2012年10月25日木曜日
2012年10月16日火曜日
粋
今回登場するのは、須恵器の蓋杯。ただし、ただの須恵器ではない。内側全体に漆が掛かっている。それも、蓋と重なる部分には薄い木を張り、その上に漆を。塗った漆はめくれ上がっていないものの、ひび割れを起こし、その状態から江戸時代以前に施されたと思われる。その頃にも発掘なんてあったのだろうか。当時の須恵器の値段は想像できないが、加工賃の方が器自体よりもずっと高かったはずだ。どんな人物がこれを注文したのだろう。茶人だろうか。いつの時代にも数寄者は存在するのだなあ。とにかく、これを作らせた人の粋に感服する。菓子を入れて来客に出せば、たいそう喜ぶかもしれないが、相手に絵心がなければ、なんて汚い器を出すのだと思われるかもね。
今回登場するのは、須恵器の蓋杯。ただし、ただの須恵器ではない。内側全体に漆が掛かっている。それも、蓋と重なる部分には薄い木を張り、その上に漆を。塗った漆はめくれ上がっていないものの、ひび割れを起こし、その状態から江戸時代以前に施されたと思われる。その頃にも発掘なんてあったのだろうか。当時の須恵器の値段は想像できないが、加工賃の方が器自体よりもずっと高かったはずだ。どんな人物がこれを注文したのだろう。茶人だろうか。いつの時代にも数寄者は存在するのだなあ。とにかく、これを作らせた人の粋に感服する。菓子を入れて来客に出せば、たいそう喜ぶかもしれないが、相手に絵心がなければ、なんて汚い器を出すのだと思われるかもね。
2012年10月14日日曜日
2012年10月11日木曜日
今日は、最近仕入れたモノの中で、多くの人に知られていない二品を紹介させていただきます。
まずは、籐製の籠。フィリピンの山岳民族のもので、室内で薪を燃やすために煤をかぶり、燻された姿に重厚感を感じるが、無駄な装飾を省いたミニマルなデザインは、日本製のものを圧倒する。かなりの時代感があり、底のフレームは黒く錆びた鉄のようにも見える。フィリピンでこんなに素敵なものがあるのかとも思ったが、デンマークに籐の家具では世界一のクオリティとデザインを誇るボナティナというブランドがあり、生産をフィリピンで行っていることを思い出した。はやりものが好きな日本人はヤマブドウの籠を買ったりしているが、同時代のそれらと比べると、価格は十分の一程。あなたなら、どちらを選びますか。仕入れてすぐに買い手がついたが、こんなに珍しい優品をブログで紹介したいと、お客さんから許可をいただいた。ただ、画像では実際の質感を味わっていただけないのが残念である。
次に紹介するのは、江戸時代の苗代川窯の壺。同業者に聞くと、この色に人気がないらしいが、蕎麦釉を掛けて流れたさまに素朴な力強さを感じる。特に、作為のないさまが心地良い。朝鮮から渡って来た陶工が作ったのであろう。柳宗悦もこの窯のものを収集しているが、現代人にはどうも人気がないらしく、かわいそうなくらい値が安い。苗代川窯といってもピンとこない方もいらっしゃると思うが、ようは薩摩焼。薩摩焼といえば、白地に派手な絵付けをした焼物を想像されるだろうが、それらは苗代川窯で上手とされ、シロモンと呼ばれ、今回紹介するような焼物は下手のクロモンと呼ばれている。私には、こちらの方が上手だと思われるのだが。
まずは、籐製の籠。フィリピンの山岳民族のもので、室内で薪を燃やすために煤をかぶり、燻された姿に重厚感を感じるが、無駄な装飾を省いたミニマルなデザインは、日本製のものを圧倒する。かなりの時代感があり、底のフレームは黒く錆びた鉄のようにも見える。フィリピンでこんなに素敵なものがあるのかとも思ったが、デンマークに籐の家具では世界一のクオリティとデザインを誇るボナティナというブランドがあり、生産をフィリピンで行っていることを思い出した。はやりものが好きな日本人はヤマブドウの籠を買ったりしているが、同時代のそれらと比べると、価格は十分の一程。あなたなら、どちらを選びますか。仕入れてすぐに買い手がついたが、こんなに珍しい優品をブログで紹介したいと、お客さんから許可をいただいた。ただ、画像では実際の質感を味わっていただけないのが残念である。
次に紹介するのは、江戸時代の苗代川窯の壺。同業者に聞くと、この色に人気がないらしいが、蕎麦釉を掛けて流れたさまに素朴な力強さを感じる。特に、作為のないさまが心地良い。朝鮮から渡って来た陶工が作ったのであろう。柳宗悦もこの窯のものを収集しているが、現代人にはどうも人気がないらしく、かわいそうなくらい値が安い。苗代川窯といってもピンとこない方もいらっしゃると思うが、ようは薩摩焼。薩摩焼といえば、白地に派手な絵付けをした焼物を想像されるだろうが、それらは苗代川窯で上手とされ、シロモンと呼ばれ、今回紹介するような焼物は下手のクロモンと呼ばれている。私には、こちらの方が上手だと思われるのだが。
2012年10月4日木曜日
幕末〜明治の織部小皿。1枚の縁に銀直しあり
江戸時代の犬山焼小皿
黒漆での直しがある発掘の瀬戸灰釉皿。室町はあるでしょう
明治の絵唐津盃
奈良時代の土師器小皿。時代があるだけに、ホツはあり
江戸後期、伊万里の向付、盃にちょうど良いサイズ
江戸時代の金銅念持仏
大正時代の面取りグラス
昭和初期のくびれグラス
モロッコ、ベドウィン使用のアイラインパウダー入れ
チュニジア、ベドウィン女性のシルバー製髪飾り
イエメン、ここまで使うかと思わせる、鉄の痩せたハサミ
中国、漢時代の二耳壺
李朝、トロトロの木椀
和洋折衷、様々な用途に使用できる30年前のデッドストック、リモージュのカフェオーレボウル
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