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2014年2月25日火曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 2

私にとって初めてのアラブへの旅が9.11直後というのは偶然でした。特にアラブに興味があったわけではなかったのですが、少年時代に耳にしたカスバという歌詞にずっと興味をそそられていたところに、海外生活中、テレビで観た映画「シェルタリング スカイ」のすごく美しい砂漠の描写に魅せられ、即座に行こうと決心。出発日がたまたま9.11の10日程後だったのです。選択した国はモロッコとチュニジアで、まずはカサブランカに着いたのですが、帰路もそこからの出発なので、撮影の旅はチュニジアから始めました。深夜にカサブランカに着いたものの、チュニス行きの乗り継ぎ便が早朝ということで、空港内で時間をつぶしましたが、深夜はモロッコ国内の鉄道も止まっており、多くのモロッコ人も始発が動くまで空港に留まっていました。そこで出会ったモロッコ人の若者は、アメリカに留学していて9.11のテロが起こり、その後、彼がアラブ人だというだけで酷く怖い目に遭った話をしてくれ、もう二度とアメリカには行きたくないと語っていました。その頃のアメリカでは、シーク教徒さえもアラブ人と間違えられ、殺害された事件が起こっていました。私が初めて目にしたアラブの地では、多くの国の政府がアラブへの渡航禁止の通知を出していたため旅行者が異常に少なく、観光に携わる現地人は仕事がなく、困惑した状況に陥っていたのです。さて、今回もその時の写真です。


                                   Kairouan, TUNISIA
早朝、子供達が学校へ向かう。この町から他の町への方向が表示されているが、陽が昇って間がないため、影が高い位置に留まっている。


                                 Ksar Ghilane, TUNISIA
サハラ砂漠にある小さなオアシスへは、遠く離れた町から、ラクダによるキャラバンで物資を運ぶ。これはその仕事をしていた人達のテント内で、メンバーが休息を取っている場面。砂漠の行進に私も同行するかとのオッファーをいただいたが、ラクダで1〜2週間の旅なんて無理だと断った。


                                   Fez, MOROCCO
9世紀にできたモロッコいちの古都であるフェズには、世界一複雑な迷路が広がっている。この門は、そのメディナ(旧市街)への入口の一つで、早朝であるため、モロッコ人が仕事場へ急ぐ。


                                Ait Ben Haddou, MOROCCO
ここアイト・ベン・ハッドゥは、日干しレンガで造られたベルベル人の古い村で、廃墟の中でも数家族だけが現在も住んでいる。モロッコ内に残る同様な村々に比べ、保存状態が良いため、数々の映画の撮影場所として使われた。