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2016年9月29日木曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 33

今回は、2007年のイエメン、南西部の紹介です。


                            Mokha, YEMEN
この荒廃し寂れた大地に、昔の面影はないようだ。ここモカは、西洋でコーヒーが飲み始められた17世紀に、コーヒーの積み出し港として栄えた港町であったという。ただ、コーヒーは大切な輸出品であったため、イエメン国内ではほとんど飲まれなかったらしい。


                           Zabid, YEMEN
ザビードは、15世紀に建てられたナセル城を中心に広がる小さな町で、かつてはイスラームを学ぶための学問都市であったらしく、多くの高名なイスラーム学者を輩出したという。ここも、今は寂れた町となっており、この写真のように人々はのんびりと暮らす。


                          Hodeidah, YEMEN
イエメン西部の沿岸都市であるホデイダは、イエメン第4の都市で、港町として賑わっている。早朝に魚市場を訪れると、魚を積んで入港してくる漁船を多くの人々が待ち構えていた。


                          Hodeidah, YEMEN
我が国から遠く離れたイエメンでも、日本は有名なのだろうか。「JAPAN」と書かれた漁船を見つけた時、あまりにも違う両国の文化を思い、遠くにいるのだと、ふと我に返った。


                           Bait Al Faqif, YEMEN
ホデイダから南に50km程の場所に、バイート・アル・ファキーフという町がある。ここでは、毎金曜日にイエメン最大の市が開かれ、写真のように、町が多くの人で溢れている。食料品から生活用品、家畜までもが取引されていて、見ているだけでも楽しくなる。


                          Bait Al Faqif, YEMEN
ここもバイート・アル・ファキーフの青空市場だが、家畜用の飼い葉が売られていた。ちなみに、この町の名であるバイート・アル・ファキーフとは、アラビア語で、「賢者の家」という意味。


                          Al Hajjara, YEMEN
ホデイダと首都であるサナアの中間に、アル・ハジャラという小さな集落がある。ここは、標高2300mという高地に、ご覧のような石造りの家が建ち、壮観な眺め。イエメンでは、昔から部族間の争いがあり、防衛のために、このような造りになったという。サナアの旧市街で見られる建物と同じように、窓は白い漆喰で縁取られていて、美しい。


                          Al Hajjara, YEMEN
アル・ハジャラから下方、また遠方を眺めると、一面に段々畑が広がり、美しい光景に目を見張る。