現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

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2017年3月31日金曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 39

今回は、2009年に訪れたチュニジアの紹介ですが、チュニスの空港に着いた直後に問題が発生しました。入国後の税関チェックで、私がプロ用のカメラを持っているという理由で、そのカメラを取り上げられ、返して欲しければ内務省に行けと言われました。私は訳の分からない話に抗議しましたが、返却してくれず困っていたところ、機内で仲良くなったチュニジア人が間に入ってくれて、何とか無事にカメラを取り戻すことができました。そんなことがあって、仲介してくれた彼には、その後かなりの世話になったのですが、彼の説明では、前年に、フランスのルモンド紙がベンアリ大統領の不正を暴いたため、ジャーナリストへの規制が厳しくなったとのことでした。その当時でも、世界中のほとんどのジャーナリストは、デジカメを使用していましたが、私のフィルムカメラを取り上げるなんて、やはり途上国の官吏だなあと思いました。その翌年に、アラブの春と呼ばれた反体制運動がチュニジアから始まりましたが、その年にも現地を訪れたので、後日、また説明致します。


                         Djerba, TUNISIA
ジェルバ島は、気候が温暖なので、ナツメヤシやオリーブの畑をよく目にする。この写真では、大きなオリーブの樹の下に、多くの羊が集められている。


                        Tataouine, TUNISIA
チュニジア南部の町、タタウィンの役所前には、ベンアリ大統領の大きな写真が掲げられていた。まあ世界中、独裁者が統治する国では、その独裁者の写真は至る所で見掛けるが。


                          Chenini, TUNISIA
ここシェニーニでは、岩山にベドウィンが住み着いている。荷の運搬は、ロバの役目。


                          Sahara, TUNISIA
サハラ砂漠の風紋が美しく、その過酷な状況下でも、小動物が生活する。


                          Douz, TUNISIA
サハラ砂漠の入口となるドゥーズでは、木曜市が開かれ、生活用品から家畜にいたるまで、多くの品が売り買いされるため、人で溢れかえっている。


                         Tozeur, TUNISIA
アルジェリアに近いオアシスの町、トゥズールの旧市街は、幾何学模様をあしらった日干しレンガで建物が造られ、中世の世界にタイムスリップしたような気分になる。


                         Kairouan, TUNISIA
北アフリカ最古のモスクがあるカイロウアンは、9世紀~11世紀には、アラブ王朝の首都として栄えた。現在も、城壁に囲まれた旧市街を中心に町が広がっている。


                          Tunis, TUNISIA
チュニジアの首都であるチュニスの旧市街では、迷路が広がり、初めての訪問者は戸惑うだろう、私がそうであったように。

2017年3月29日水曜日

企画展 『花の器 5th』

今回の企画展も、今日を含め後5日間となりました。花器やガラスものにご興味のある方の、ご来店をお待ちしております。どうぞ、よろしくお願い致します。

今日は、牙を利用した、見立て掛花入を紹介致します。



これは、象牙でもなし、イッカクの角でもないので、セイウチの牙だと思われます。掛花入として使用できるように、内部を刳り貫きました。長さが57cmもあり、飾り気のない壁に掛ければ存在感たっぷりです。

2017年3月24日金曜日

企画展 『花の器 5th』


                            八重山土器
今日は、八重山土器の紹介ですが、その土器の中でも、このような鉢は珍しいようです。時代の特定はできませんが、15c~18c頃に作られたものだと思われます。直径21.5cm、高さ10cm。同じ八重山諸島のやきものでも、新城島で作られたパナリ土器は、数年前から展覧会が開かれることで有名になり、状態の良くないものでも高値で取引されています。流行とは恐ろしいものだとつくづく感じます。

2017年3月19日日曜日

企画展 『花の器 5th』

昨日から花器展を開催しておりますが、今回は、一輪挿しとして使える、明治から昭和初期にかけて作られた、ガラス瓶を多数用意しました。歪んでいたり、気泡が入っていたり、味の良いものが多いです。また、春を迎えるにあたり、飲料用のグラスやガラス徳利も並べております。



2017年3月17日金曜日

企画展 『花の器 5th』

今日は、企画展準備のため店の休みをいただいておりますが、いよいよ、明日から今回の企画展開始です。時代も国も材質も異なる品を120点以上用意しましたので、みなさまのご来店をお待ちしております。どうぞよろしくお願い致します。

さて、今日は小振りの見立て花器を2点紹介致します。


中国の明代青磁香炉です。小さくても存在感のある器で、胴に入った貫入が、時代を感じさせます。ニュウがありますが漆で直してあり、水漏れはございません。口径8.5cm、高さ4.7cmです。


こちらは日本のもので、江戸中期の美濃掛分け芯切入れです。花を生けると、小さいながらも、花器として作られたのではないかと思ってしまうほど、花が似合います。底の直径5.2cm、高さは6cmで、口縁に小さなホツがありますが、白釉が掛けられている部分なので目立ちません。牙蓋を付ければ、茶入れとしても使えるでしょう。

2017年3月13日月曜日

企画展 『花の器 5th』

今日は、小ぶりの土器を2点紹介致します。


                           弥生土器
矢作川で見つかった、胴径11cm、高さ10cmの弥生小壺です。胴にひび割れたような部分がありますが、中には通っておらず、それが景色の一部となっています。口縁にも疵はございません。川の水で洗われたせいか、上品な肌色が美しいです。


                           土師器碗
古墳時代、5世紀頃の土師器碗ですが、疵は、口縁に1ヶ所僅かなソゲがあるだけの、非常に状態が良いモノです。この手は、当時、食器として使用されたようです。写真では、落しを入れて花を生けましたが、苔玉を乗せれば、手間をかけずに鑑賞できるでしょう。口径12cm、高さ6.1cm。

2017年3月9日木曜日

企画展 『花の器 5th』

今日は、花器として使えるガラス瓶を2点紹介致します。


これは大正時代に使われた医療用のガラス瓶だということですが、吹きガラスなので、口や底が歪で味が良く、かなり珍しいものです。高さ13.3cm。


こちらは、大正~昭和初期に型で作られたものですが、インク瓶だったのではないかと思われます。これも初見のものです。

2017年3月5日日曜日

企画展 『花の器 5th』

今日は、高野水瓶の紹介です。



密教系寺院で法具として使用された、室町時代の高野水瓶(銅器)です。密教で有名な高野山から、その名が付いたようで、このフォルムを真似て多くの徳利が作られました。かなり古いものですから、僅かな凹みが見受けられますが、鑑賞の邪魔となるほどのことはなく、直しや水漏れはございません。凛としたこの姿、そのまま飾っても良し、花器として和花も似合うでしょう。 胴径12cm、高さ23.8cm。



2017年3月1日水曜日

企画展 『花の器 5th』

当店、春恒例の花器展・販売会を下記の日程で開催致します。今回は、花器として使えるもの以外に、敷板やガラス製品も多数展示する予定です。お買い求めいただき易いものから、珍品、優品まで並べますので、みなさまのご来店をお待ちしております。どうぞ、よろしくお願い致します。

2017年3月18日(土) ~ 4月2日(日)  12:00 ~ 18:00
通常の定休日は日曜日、月曜日ですが、この会期中は 3月27日(月)のみ休ませていただきます


 
                           大型伽耶土器 (5~6C)
口径36.5cm、高さ28cmと、かなり大きな伽耶の器台です。器台とは祭祀用のもので、この上に壺を乗せて使用されました。三角形の透かし孔を持つ、典型的な伽耶土器です。発掘ものですが、運良く、目立った疵は高台に1cm程のソゲがあるだけで、大変状態が良いです。伽耶土器のコレクターである韓国の現代美術家が、この器台をご覧になり、状態が良いのは、土中に埋められていたのではなく、石棺内にあったのだと説明して下さいました。写真では蓮を生けていますが、アヤメ等も似合うでしょう。