味良き盆
今日は、古色がたっぷりと付いた盆を2点紹介致します。
これは、今や人気ものになった、江戸時代の肥後国(現在の熊本県)で作られた矢部盆です。栗材を削り出して作られ、縁は黒漆、見込にはベンガラ漆が塗られています。長期間使用されたのでしょう、所々に元のベンガラ色が見られるものの、全体にはベンガラが擦れて臙脂色になっています。一ヶ所ヒビが見られますが、安定しており、全体としては良い状態だと思います。素朴な姿、酒器を乗せて気分良く飲めそうです。直径30.3cm
下に裏面の画像を載せます。
こちらは、朽木で作られた盆かと思ったのですが、裏に工房の印が書かれており、京都で1661年から360年以上漆器を作り続けていらっしゃる象彦のものである事が判明しました。小振りの盆で古色たっぷり、見込に描かれた菊花模様も見え難くなっています。江戸後期頃の作で状態は至って良し、縁の立ち上がりが低く、独酌にピッタリです。直径24cm