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2025年1月7日火曜日

宋代白磁如向付皿

当店では、今日から今年の営業が始まります。今年もどうぞよろしくお願い致します。

今年最初の品紹介は、大名家伝来のものです。ただ、私は来歴や箱書きには興味がなく、そのモノ自体が好きかどうかで入手するか否かを決めます。


島津斉彬の四女、典姫旧蔵の宋代白磁向付皿5客組です。手前の3客は無疵、他の2客は、1客が甘手、もう1客は鳥足状に欠けた部分が補修されています。全ての皿に施された金覆輪は無事で、鍍金が薄っすらと残っています。古色の付き方からすると、茶会等で頻繁に使用されたことが窺えます。薩摩藩は、中国との貿易が盛んだったので、中国ものは豊富に入ったのでしょうね。
まあ、5客全てが完品であれば、私などには入手できませんでした。


画像では陰刻が見え辛いのですが、1客だけ画像をアップします。定窯で焼かれたものですが、伏せ焼きされた口縁の荒れを隠すために、覆輪を施したのではないでしょうか。口径14.2cm、高さ2.7cm


皿が収まった江戸期の箱です。右上に墨書きされた宝印とは、典姫が父親である斉彬から譲り受けた品に記された号で、サントリー美術館蔵の薩摩ガラス皿の箱にも、同じ墨書きがされています。