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2015年3月20日金曜日

企画展 『花の器 3rd』

今日は、朝鮮の壺を2点紹介致します。

須恵器質なので三国時代の壺と思われる方もいらっしゃるでしょうが、高麗初期、10世紀頃の長胴壺です。形がシンプルなので、どんな花を生けても似合うのではないでしょうか。カセた部分がこのシンプルな壺のアクセントになっています。欠けやニューもなく、水漏れもしません。


味の良い黒高麗塩笥壺です。黒高麗の名が付いていても、李朝初期に作られたものが多いのですが、今回紹介します壺は高台がないもので、時代が上がって高麗期の作だと思います。口縁部にいくらかのホツレがありますが、上手に銀直しされており、元所有者に大切に扱われてきたことが窺えます。古色たっぷりの肌も良いですが、何といっても口縁の鋭いエッジが壺全体を引き締め、凛としたイメージに仕上げています。