現物を見てお買物をしていただきたく思いますので、インターネットを通しての販売は致しませんことをご承知おき下さい。

Customers are able to talk in English at the shop.

2023年10月31日火曜日

信楽擂鉢



かつては、ある窯業史研究所が所蔵し、その研究所が閉鎖される際に放出された室町時代の信楽擂鉢です。時代がありながら、無疵であることは嬉しい限りです。口径24.2cm (注口含まず)、高さ9.6cm

なお、その研究所で展示されていた時には、下の画像にある、品名を表示するための磁器製立て札が用意されていました。

 

2023年10月27日金曜日

ダヒーヤ・ドクトリン

イスラエルによるガザ攻撃が混迷を極めていますが、2015年10月31日付のブログで、2006年にあった第二次レバノン戦争直後の状況を載せていますので、どうぞご覧下さい。敵に対するイスラエルの容赦ない報復を説明しています。第二次レバノン戦争の数年後、国連施設や病院・学校等までを爆撃する姿勢がウィキ・リークスで暴露されました。
 

2023年10月24日火曜日

至純天珠



中国の清代、200~300年程前に作られた至純天珠です。ジービーズと呼ばれるチベット辺りの古代護符が起源ですが、中世・近世になってもそれと同じようなフォルムの護符が作られています。お守りなので人気があるのでしょう、近年では、それらを真似た粗悪品がブラジル等で作られ、かなりの数が出回っているようです。今回のものは出来が良く、デザインはアイヌ文様と似ていますが、北海道では古い時代から大陸との交流があったようで、江戸中期のアイヌ玉は、アムール川流域の山丹人との交易で中国からもたらされたそうです。
赤く染まった部分が見えますが、天寿に詳しい人の話ですと、徳を積んだ人が付けていると、そのような色が出るのだということです。私には、そのようなことが本当にあるのかどうかは分かりませんが、小降りであっても魅力のあるビーズです。
長さ3cm
 

2023年10月22日日曜日

『ホロコーストからガザへ・パレスチナの政治経済学』  サラ・ロイ

パレスチナ問題に関して、先日紹介しましたイラン・パペの本が在庫を切らしているようなので、本をもう1冊紹介致します。2009年に東京大学がユダヤ人学者であるサラ・ロイ氏を日本に招聘し、東京と京都で行われたインタビューや講演をまとめ、解説も含めた本です。
私も京都大学で聴講しましたが、イスラエルのガザ統治には、かつて我が国が行った朝鮮統治やアイヌ政策と似通った性格を持っていることに気付かされます。なお、サラ・ロイ氏のご両親はホロコーストのサバイバーでした。
 

2023年10月20日金曜日

JVP

アメリカにJewish Voice for Peace (略してJVP) というグループがあります。ユダヤ人の中でもイスラエルのシオニズム (ユダヤ人だけの国家を造る) 政策に反対し、パレスチナ人と共存することを唱える団体で、今日そこから来たメールでは、一昨日、ワシントンD.C.で、ガザでの戦争を即時停戦せよとのデモがあり、それに賛同するユダヤ人が5000人も集まり、その人数はこれまであった彼等のデモの中では最大であったそうです。
私も以前からJVPのメーリング・リストに加わっているので、先日バイデン大統領に提出する、停戦嘆願書にもサインしました。彼等の運動に賛同できる人は誰であっても参加できるようなので、ご興味のある方はどうぞ参加して下さい。ホームページから登録できるようですが、英語力は必要です。

2023年10月18日水曜日

アハリ・アル・アラビ病院爆撃

現在ガザで起きている戦争では、昨日、病院が爆撃され、500人以上が犠牲になったというニュースがありました。
私は、20年程前からパレスチナ問題に関わってきましたが、今回は、ハマースの攻撃から始まった紛争だけに、インターネットのニュースを見ると、これまでの歴史や経過を全く知らない人たちが一時の感情で文章を書いていることに辟易し、発言を控えてきました。ところが、数日前から一部のジャーナリストや学者の人たちが、何故このような事態になったのかをイスラエル建国に至る歴史や、その後のシオニズム政策についてメディアで発言するようになったので、私も書くことにします。
今回の病院での爆発は、どちらに責任があるのかがまだ判明していませんが、以前のブログでも書いた通り、イスラエルが近隣で戦闘状態になった際、国連施設であろうが病院であろうが、これまでに何度も攻撃し、そんなつもりはなかったなどの弁解を繰り返してきた事実があります。今回、ハマースがミサイル攻撃を始めた3日前には、エジプトの諜報機関がイスラエルに対し、ハマースに戦闘を始める気配があると伝えていたことがメデイアで取り上げられ、アメリカもその動きを察知していたという記事も載っていました。敵からの攻撃を常に警戒している国が、怪しい情報を無視することはないでしょう。シオニズムというのは、ユダヤ人だけの国にする思想であるだけに、ハマースの先制攻撃を理由に、パレスチナ人を追い出し民族浄化を行おうとしていたのではないかとも勘ぐれます。

この戦争がこれからどのように展開するのか全く読めませんが、今日の毎日新聞に、関連する記事が載っていたので、その内容を紹介します:ー
少し前にある会合があり、吉井理記さんという記者が駐日パレスチナ大使であるワリード・アリ・シアム氏と同席し、その会合の場にいた日本人の一人が、パレスチナ人の中に武装闘争も辞さない考えがあることに疑問を投げかけた時、非暴力主義者の大使がしばらく沈黙し、悲しげな表情で答えた内容は、「・・・・・あなたは今日、家からこの会合に来るまで、何ヵ所の検問所を通りましたか? ある日いきなり銃を突きつけられ、自分の家や土地を追い出されたことは? そんな経験はありませんよね。私たちは毎日、そんな生活を送っているのです」ヨルダン川西岸地区などでは、国連決議に反し、パレスチナ人の居住地や農地を分断するようにイスラエル人入植地や「ベルリンの壁」のような隔離壁の建設が進み、イスラエル人専用道路まで造られてきた。パレスチナ人には基本的人権であるはずの「行動の自由」はなく、どこへ行くにもイスラエル軍の検問所に並ばなければならない。封鎖によってゲットーと化したガザは、電力や食料、医薬品が欠乏し、人々が死んでいく。「国際社会は私たちにどうしろというのか。子供たちが死んでいくのをただ眺めていろとでも?」その場にいた人はうつむくしかなかった。シアム氏もパレスチナ難民の2世。先祖はエルサレム近郊のリフタ村で暮らしていたが、イスラエルの侵攻で故郷を追われ、村は消滅したという。

アメリカのバイデン大統領がイスラエルを訪問し、アメリカはイスラエルを全面的に支持すると話したそうです。以前に本の紹介をしましたが、それを読めば何故アメリカの政治家がそこまでイスラエルを支持するかが理解できるでしょう。二人のユダヤ人学者が書いた本です。
『イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策』上下2刊  著者: ジョン・J・ミアシャイマー、スティーヴン・M・ウォルト

もう1冊、やはりユダヤ人であるイスラエル人の本です。
『パレスチナを語る』  著者: イラン・パペ

2023年10月17日火曜日

極小銅造仏

今日は、極小の銅造仏を2点紹介致します。小さいながら、どちらも時代がややあり、魅力ある仏さまです。


中国、明代の座像仏です。400~500年程前のものですから、やはり古格を感じます。高さ3.5cm


こちらは朝鮮の高麗仏ですが、やはり古色たっぷりでパティーナが美しく、優しいお顔をされています。こんなに小さな高麗仏には、初めてお会いしました。高さ5.9cm

2023年10月15日日曜日

 『金峯山の遺宝と神仏』  at MIHO MUSEUM

今日は、ミホ・ミュージアムへ上記タイトルの企画展を観に行きました。
国宝や重要文化財を含む多くの遺物を拝見しましたが、蔵王権現のように見慣れた像や、残欠類が多く、期待していた程の高揚感はなく、展示品よりも、案内棟から展示棟へ行くまでのトンネルに惹かれました。入口はコンクリートでできていますが、内部は全てがステンレス仕上げで、これが私にとっての一番の見ものでした。私は初めて訪れた美術館ですが、多くの美術愛好家は既に行かれたことがあるのでしょうね。
宗教法人の持ち物だそうですが、広大な敷地に素敵な建造物、そして立派なコレクション、どれだけのお金持ちなのか、想像を絶する規模でした。あのトンネルだけでも、どれだけのお金が掛かったのかと、下世話な考えがふと頭をよぎりました。



2023年10月10日火曜日

竈神 (カマドガミ)


この力強い造形物を見た時、何なのか全く分からなかったのですが、これは江戸時代に現在の福岡県で、火伏せを願い、カマドの近くに祀られていた竈神なのだそうです。その竈神をインターネットで調べてみると、中国では大昔から広範に存在していたようで、日本でもカマドが初めて誕生した古墳時代から、祭祀的にそのようなものが置かれるようになり、地域差があるものの、全国にその風習があったようです。確かに、祖父母の時代から存在する我家でも、台所の近くには神棚がありますからね。
これを最初に見た時、木彫かと思ったのですが、実はこれ、新しいカマドを造った際、残りの土を利用して造られたそうで、ひょっとすると新築したカマドの中で焼かれたのかもと想像したりしています。それ程大きくなく、高さは14.5cmです。

下の画像はこの像の裏側で、このように裏に顔面模様があるものはかなり珍しいそうです。煤を被って真っ黒になっている中、どこかにぶつけて剥げた部分がありますが、造られてから数百年を経て、これだけはっきりと表情が残っているなんて、何代もの人達に崇められてきたのでしょう。

こういった像の存在は、私が昨日観た民衆仏や民衆神の考えに繋がりますね。


2023年10月9日月曜日

『みちのく いとしい 仏たち』  at 龍谷ミュージアム  2023年9月16日(土) - 11月19日(日)

今日は、上記タイトルの企画展を観てきました。内容は、青森・岩手・秋田の東北三県に伝わった約130点の仏像・神像の展示です。1ヶ月程前から、新聞広告でこの展覧会の宣伝が度々あり、当店の企画展が終われば観に行こうと思っていたところ、先日これをご覧になった方から電話をいただき、なかなか良かったので是非観てくださいとお勧めがあり、早速出向いた次第です。新聞広告の写真では、それ程魅力を感じなかったのですが、実際に観ると、素晴らしい展覧会でした。国宝や重要文化財に指定されたような、技巧的な仏師による像ではなく、民間仏と呼ばれる素朴な仏像・神像は、みちのくの厳しい風土の中、いかに民衆に寄り添い慕われてきたかを肌で感じることができました。展覧会終了まで、まだまだ日にちがございますので、ご興味のある方は是非どうぞ。



2023年10月8日日曜日

企画展 『いきもののカタチ』 終了

本日で、今回の企画展が終了しました。遠くからご来店いただいた方も多く、嬉しい思いです。
ご来店いただいたみなさま、そして、品をお買い上げいただいたみなさまに感謝申し上げます。
どうも有難うございました。

明後日からは平常営業に戻りますので、またよろしくお願い致します。



2023年10月5日木曜日

企画展 『いきもののカタチ』

2023年9月23日(土) - 10月8日(日)  12:00 - 18:00


今回の企画展も、今日を含め後4日間となりました。ご興味のある方のご来店をお待ちしております。

今日は、アフリカのプリミティヴな鉄造オブジェを4点紹介致します。全てが古いものですが、お手頃価格です。


マリ共和国、ドゴン族の騎馬像です。動物の脚が短いので、馬ではなくロバでしょうか。全長19.4cm、高さ19.1cm


こちらも、同じくドゴン族のもので、犬を表しているそうです。全長25.9cm、高さ17.2cm


こちらは、ブルキナファソ、ロビ族の人物像ですが、大胆なデフォルメにより抽象的、なかなか可愛い姿です。高さ25.8cm


これもロビ族の人物像で、やはりデフォルメが大胆、腕もありません。真ん中に輪っかがあるのは、それが意匠なのか、どこかに引っ掛けるためにあるのかは?です。高さ16.3cm