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2015年3月31日火曜日

Arab as it is (素顔のアラブ) 15

今回も、前回に引き続き2005年のパレスチナです。


                         Jerusalem, PALESTINE
パレスチナ人の居住区である東エルサレムでは、露天商が多いが、人が多いこともあり、通りは熱気に溢れている。


                          Ramallah, PALESTINE
パレスチナ自治政府のあるラマッラーには、商業ビルが多く建ち並び、様々なショップが入っている。


                          Ramallah, PALESTINE
撮影した前年に亡くなったアラファトの墓が、自治政府の敷地内に設けられ、その墓を護る兵士が張り付いていた。この時は、アラファトの死後1年未満だったので、これは仮の墓だったが、その後、立派な墓が造られたようだ。


                          Qalqiliya, PALESTINE
前回に、カルキリヤを紹介したが、実はその隣にあるトゥルカレムという町を訪ねるつもりが、イスラエルによる検問所が無人だったため、訪れることができなかった。この道の正面に見えるのが簡易の検問所だが、無理に通過しようとすると、逮捕されるか、下手をすれば銃で撃たれる。無人の検問所で、どうしようかと考えていると、ピックアップに乗った者が少し離れた位置からこちらの様子を窺っていた。すぐさまシンベト(モサドが国際的な諜報機関であるのに対し、シンベトは国内での情報機関)だと気付いた。その前日に、トゥルカレムでパレスチナ人の若者2名がイスラエル兵に殺害された事件があり、それが原因で検問所を閉じたようだ。検問所が閉じられると、重病患者や出産間近な妊婦等も、隣町の病院にも行けない状態になる。


                           Jaffa, PALESTINE
ヤッファの港から、遠くにテルアビブを望む。20世紀初頭に、ユダヤ人がヨーロッパから流入した際、最初に到着したのが、パレスチナ人の町、ヤッファであった。その後、ヤッファの北に自分達だけの町テルアビブを造成した。


                         Jericho, PALESTINE
古代都市であるエリコは、海抜マイナス260mというとても低い位置に造られた。盆地になっているので温度が高く、近くにある死海は、水の蒸発により塩分が濃くなった。塩分濃度があまりにも高く、微生物以外の生き物が存在できないことから、死海と呼ばれている。写真にある建物は、断崖絶壁に建てられたキリスト教会。

2015年3月30日月曜日

企画展 『花の器 3rd』

今日は、弥生土器を2点紹介致します。


なかなか美しい小壺です。ダメージは、口縁に小さな欠片の共直しがあるのみです。少し傾いていて、輪っかに乗せれば真っすぐ立つのですが、私は傾いたままの方が好きなので、そのまま花を生けました。


こちらは、弥生時代のタコ壺で、首にロープを巻いて掛け花入れにしています。

2015年3月26日木曜日

企画展 『花の器 3rd』

今日は、一輪挿しとして似合う、グラスボトルを2点紹介致します。ここで紹介します品以外にも、グラスボトルを多く出品しています。


19世紀に吹きガラスで作られたヨーロッパのワインボトルです。一輪挿しには、ボトルが低いものよりも、長細い方が美しく見えると思います。


これは日本のボトルで、随分前、静岡でみかん水を入れて売っていたものだそうです。戦前まで作られたようで、デザインは色々あったようですが、後期モデルでは、型に入れて作られた痕跡(バリ)が、ボトルの両側に線として残っています。ここに紹介しますものは、吹きガラスで、そのような線もなく、大正期頃の作でしょう。手作り感と、傾いた首が何とも魅力的です。

2015年3月23日月曜日

企画展 『花の器 3rd』

いよいよ明日から企画展を始めますが、その前に、今日は違ったタイプの品を3点紹介致します。
それでは、みなさまのご来店をお待ちしております。


江戸後期の丹波流し釉小壺です。通常、この手の壺は胴が丸みを帯びているのに、今回紹介しますものは珍しく、口縁から底までかなり直線的です。丸みを帯びたものよりも、花が似合うのではないでしょうか。


何に使われたのか不明な、小さな桶です。3本回された錆味の良い鉄の輪が特に素敵で、実は、上と下の輪の内側にもやはり鉄の輪がはめられ、桶の木板をしっかりとバインドしています。この写真では、椿の盆栽を入れ、プランターとして利用しました。


こちらは、木の根っこを刳り貫いて作られた掛花入れです。枯れた木肌が侘び寂びを感じさせます。昔の人は、こんなものまで作っていたんですね。枯れ枝をアヴァンギャルドな雰囲気に生けてみました。

2015年3月20日金曜日

企画展 『花の器 3rd』

今日は、朝鮮の壺を2点紹介致します。

須恵器質なので三国時代の壺と思われる方もいらっしゃるでしょうが、高麗初期、10世紀頃の長胴壺です。形がシンプルなので、どんな花を生けても似合うのではないでしょうか。カセた部分がこのシンプルな壺のアクセントになっています。欠けやニューもなく、水漏れもしません。


味の良い黒高麗塩笥壺です。黒高麗の名が付いていても、李朝初期に作られたものが多いのですが、今回紹介します壺は高台がないもので、時代が上がって高麗期の作だと思います。口縁部にいくらかのホツレがありますが、上手に銀直しされており、元所有者に大切に扱われてきたことが窺えます。古色たっぷりの肌も良いですが、何といっても口縁の鋭いエッジが壺全体を引き締め、凛としたイメージに仕上げています。

2015年3月16日月曜日

企画展 『花の器 3rd』

今日は、見立て花器の中でも金属製のものを紹介致します。


錫製の徳利ですが、この形は初見のもので、見つけてすぐに、花器として使えるなと思いました。勿論、徳利としても使用できます。


こちらの材質もやはり錫ですが、恐らくヨーロッパのものでしょうから、ピューターと呼びましょう。どういう用途だったかは分かりませんが、形は日本の蝋燭徳利のようです。この変色具合からすると、結構古そうです。


たまに見掛けるアルミの水筒です。黒く塗られていたものが上手く剥げて良い味になっています。単なる水筒は数々あれど、こんな表情はなかなかないですね。


真鍮製のものですが、元々は筆筒でしょう。竹を模して作られており、使い込まれて良い色に変化しています。

2015年3月12日木曜日

企画展 『花の器 3rd』

第五回企画展を開催致します。当店の開店以来、毎年春には『花の器』のタイトルで企画展を開いておりますが、今回も、元々花器として作られたもの以外に、見立ての花器もいろいろと用意致しました。出品数は100点以上に上ります。今回は特に、お求め易い価格帯の小品を多く並べますので、お気軽にご来店いただき、現物を手に取ってご覧下さいますよう、ここにご案内申し上げます。

2015年3月24日(火) - 4月5日(日)  12:00 - 18:00
企画展中の休店日は、3月30日(月)のみ

                           壺屋 鬼の腕徳利
高さ23cmと、小振りの鬼の腕徳利です。茶席にも使える小さなサイズは数が少なく、茶人の方々には特に人気があるようです。壺屋焼の中でも早い時期に作られたもので、黒くカンカンに焼締められた上、深く刻まれた輪線が精悍な雰囲気を醸し出しています。残念ながら、口縁に一部欠けた部分がございましたが、荒銀で直し、桐箱も用意致しました。この凛とした姿、素敵ではないでしょうか。

2015年3月5日木曜日

黒高麗梅瓶


高麗時代の発掘もの梅瓶ですが、これといったダメージがなく、水漏れもしません。残念なのは、少々傾きがあること位ですが、それも愛嬌です。土に埋もれていた故のカセ、窯変、ひっつき跡等が絡まり、何ともいえない景色を生み出しています。高さは22cmです。