五鈴鏡
昨年末に奈良の富雄丸山古墳で見つかった、盾形銅鏡と2m超の長さがある蛇行剣が、日本の考古学者の間で話題になっていて、これまでの例にないフォルムと出来栄えに、国宝級の発見だと関係者は喜んでいるそうです。未だに発見されていない遺物が、まだまだ世界中に埋もれているのでしょうね。
先週はそんな話題もあったので、今日は古墳時代の発掘品を紹介致します。
これは五鈴鏡という古墳時代の鏡です。周りにある突起物は鈴になっていて、中には石ころが残り、なかなか良い音がします。この手のものは朝鮮が起源だと主張する研究者も何人かいらっしゃるようですが、韓国で発掘品が見つかっていないそうで、やはり日本オリジナルなのかもしれません。ただ、作られたのは古墳時代に限られるようで、当時、鏡は悪霊を追い払う役目があると信じられていたので、祭祀具として使われたのでしょう。1600年程前のものですから、古色がたっぷりと付き、錆びた鉄のように見えますが、銅造です。直径11cm