企画展 『ミニマルの美』
今日は、花器を4点紹介致します。全てが桐箱入りです。
まずは種子島の能野焼です。能野焼の展覧会があったせいか、最近は人気があるものの、私にとっては気に入る能野になかなか巡り会えなかったのですが、初見のこの姿には一目惚れしました。耳がないので、仏花器ではなく、単なる花器として造られたようです。江戸後期、底径8.3cm、高さ15.2cm
たっぷりと古色の付いた、銅造花器です。江戸後期の作でしょうが、口縁部分が5mm程内側に折りたたまれており、その技術は明治時代初期には途絶えたそうです。こだわりを持って素晴らしい品を作る方が今でも僅かに存在しますが、ほとんどの品は金儲けだけの大量生産、昔の人が、こんな美しいフォルムの花器を造ったことには畏敬の念を抱きます。高さ16.5cm
伊万里白磁扁壺ですが、内部の底に低く立ち上がった部分があるので、恐らく花器を目的に造られたものではないと思います。時代もそれ程古くはなく、大正〜昭和初期頃のものでしょうが、白い中にも表情豊かな景色が見受けられます。
DWH: 6.9cm、12.6cm、13cm